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  • 公開日:2021.05.10
  • 最終更新日: 2025.03.02
5月「フェアトレード月間」に全国で100万アクション目指すキャンペーン

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

WFTO(世界フェアトレード連盟:World Fair Trade Organization)が定める「世界フェアトレード・デー」は毎年5月の第2土曜日。日本では5月を「フェアトレード月間」として例年さまざまな企業や団体がイベントなどを行うが、今年は認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンが主催する大型キャンペーン「フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2021」が約10年ぶりに開催されている。フェアトレードに関する商品購入やSNS投稿、イベントへの参加、参画飲食店での販売数などを合わせ、5月中にアクション数100万を目指す。SDGsや持続可能性への関心が大きく高まっている今、フェアトレードの普及にも弾みがつきそうだ。(サステナブル・ブランド ジャパン編集局)

飲食、購入、SNS投稿、イベント参加などフェアトレード促す「アクション」をカウント

「CHOOSE THE WORLD WE WANT(私たちが望む世界を、その手で選ぼう)」――。フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2021のコンセプトだ。ある商品の裏側にある生産過程に不当に安価な労働条件が組み込まれており、貧困を拡大させていたとしたら、消費者としてその商品を選ぶだろうか。

国連貿易開発会議(UNCTAD)で1968年、開発途上国側から「援助ではなく貿易を(Trade not Aid)」というスローガンが提案された。これが現在のフェアトレードに通じる考え方だ。国際フェアトレード認証の基準は、①適正価格の保証 ②プレミアム(奨励金)の支払い ③長期的な取引 ④児童労働の禁止 ⑤環境に優しい生産 によって定められる。児童労働だけでなく、過剰な農薬の使用など、不公平な貿易は環境にも影響を与える。公正な、適正価格による貿易を行うことで生産者や子ども、自然環境の犠牲を防止する仕組みというわけだ。

これまでもフェアトレード月間には個別企業や店舗でのフェアトレードを推進する取り組みが行われているが、キャンペーンでは「アクション数を横串として点の活動を結び、面にすることでよりポジティブなインパクトを生み出すことを狙っています」とフェアトレード・ラベル・ジャパンの潮崎 真惟子事務局長は話す。

キャンペーン期間中、カフェやレストランではフェアトレード スペシャルメニュー企画を実施。スペシャルメニュー提供数がアクション数に加えられる。消費者はこれらの飲食や、イオントップバリュ、スターバックス、エスビー食品などがECサイトで展開するフェアトレード商品を購入することでもキャンペーンに参加できるほか、SNSでハッシュタグを付けた投稿することで応募するプレゼント企画も。キャンペーン公式だけでなく参画企業、団体、店舗などが実施する多彩なイベントへの参加もアクションになる。広報物やメインビジュアルはニューヨークに拠点を置くデザイン事務所HI(NY) LLC. (ハイニューヨーク)が手掛けるなど、楽しんで消費者が参加できるように徹底した。

「まずフェアトレードを楽しんで」

フェアトレード ミリオンアクションキャンペーンの前回の開催は2010年。今回のキャンペーンは約10年ぶりとなる。潮崎事務局長は「SDGsの認知度が大きく上がり、社会の中で持続可能性への関心は今、すごく高まっていると感じています。この機に一気にフェアトレードの認知が広がり、アクションが起きれば。何よりまず、フェアトレードを楽しんでほしいと考えています」と話す。

2010年の前回開催時、サイトでの消費者の自己申告と、販売店からの申告によるカウントで最終的なアクション数は30万強だった。10年以上が経過した現在、消費者の意識が大きく変わっているだけでなく、SNSやオンラインの利用もより一般化している。さらに、コロナ禍で世界の貧困の課題は深刻化している。100万アクションという数字の設定は「フェアトレードを楽しむ」仕掛けのひとつであると同時に、世界を変えた消費者がどれだけいたかを見えるようにするものなのかもしれない。

フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2021公式イベント
【コーヒー×スパイス】フェアトレード食材の魅力とは?マリアージュを楽しもう
日時:2021年5月14日(金)17:30~19:00
会場:Zoom Webinar
◎POINT 1
エスビー食品のスパイス&ハーブマスターによるスパイス解説とスターバックスのコーヒースペシャリストによるおいしいコーヒーのいれ方実演
◎POINT 2
フェアトレード商品のマリアージュを楽しむコーヒーアレンジメント
◎POINT 3
Z世代の大学生スピーカーとサステナブルレストランを展開するシェフも参加し、食材の生産地などについてのお話を伺いながら、私たちの消費のあり方を考えるトークセッション
◎ゲストスピーカー
エスビー食品株式会社 スパイス&ハーブマスター 遠藤 由美氏
エスビー食品株式会社 スパイスコントロール室 小野木 伸也氏
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社 コーヒースペシャリスト 若林 茜氏
株式会社Innovation Design 総料理長 中神 則幸氏
聖心女子大学 3年生 須藤 あまね氏

詳細・お申込みは公式サイト

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沖本 啓一(おきもと・けいいち)

フリーランス記者。2017年頃から持続可能性をテーマに各所で執筆。好きな食べ物は鯖の味噌煮。

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