![]() Image credit: The Sustainability Consortium
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英NPO「フォーラム・フォー・ザ・フューチャー」と米産学共同体「サステナビリティ・コンソーシアム(TSC)」は、大手ブランドや小売業者の協力のもと、既存のさまざまな製品評価ツールを簡略化し集約した化粧品・パーソナルケア製品を評価するツール「Beauty and Personal Care(BPC)Product Sustainability Rating System」を開発した。(翻訳:梅原 洋陽)
この取り組みに参画している企業は、CVSヘルス、プロクター・アンド・ギャンブル、ターゲット、イーストマン ケミカル、ジョンソン・エンド・ジョンソンやユニリーバ、そして他業種のリーディングカンパニーである、バーツビーズ、コルゲート、メソッド、セフォラ、セブンス・ジェネレーション、ウォルグリーン、ウォルマート。環境防衛基金(EDF)のような多くの業界のステークホルダーからも情報提供を受けていく。
フォーラム・フォー・ザ・フューチャーは2014年、米ディスカウントストアのターゲットやウォルマートと共同開催した「Beauty and Personal Care Product Sustainability Summit」で発足したプロジェクトを促進している。同プロジェクトは、消費者やNGOのサステナビリティに関する要求の高まりに応えるもので、業界の主要企業が協力して解決策を探ることが重要だ。
サステナビリティ・コンソーシアムは技術的な役割をけん引してきたが、今後は評価ツールの調整や開発そして実行に重きを置いて行く。2000億ドルの市場規模がある小売業界を測定する既存のサステナビリティ評価・基準と報告ツール、そして新たなツールの整合性を取っていくためである。より一貫性がある評価ツールの開発を後押しすることは、より多くのサステナブルな製品を店頭に並べるためには非常に重要である。
今回開発された「Beauty and Personal Care Product Sustainability Rating System」と呼ばれる評価ツールは、KPIと商品を点数化する手法に重きを置いている。サステナビリティに関する基本的な行動や野心的な取り組みに対する評価がこのKPIに組み込まれている。
小売業者やその他の企業は、このツールを用いて自発的に自社製品のサステナビリティを評価する。スコアはサプライヤーとの間でのみ公表され、このスコアがサプライヤーとの会話を促進させ、サプライチェーンを改善すること、そしてよりサステナブルな製品を開発するインセンティブになることが期待されている。
持続可能なパッケージを推進
世界的な化粧品会社のロレアルと先進的なサステナビリティ・コンサルティング「クアンティス」は化粧品業界の新たなイニシアティブ「SPICE(Sustainable Packaging Initiative for Cosmetics)」を立ち上げた。このイニシアティブは消費者の求める環境への配慮に応え、さまざまな指針を打ち出しながら、イノベーションを進めることで、将来のサステナブルな包装のあり方を導いていく狙いだ。
自社の製品の環境フットプリントの測定は、多くの企業が方法論的な課題に直面する。製品の環境フットプリントを把握することで、よりエコなデザインを選択しながら、消費者にしっかり自社の製品を説明することが可能になる。SPICEは、業界の主要なプレーヤーと連携しながら、問題に取り組み、解決策を提案するために設立された。
SPICEは化粧品の製造会社と包装のサプライヤーが加盟することができる。現在は、エイボン・プロダクツ、クラランス、コティ、ロクシタン、ロレアル、LVMH、資生堂、シスレー、フランスのクラスターであるコスメティックバレー、FEBEAの11社が参加を表明している。
メンバーはクアンティスの指導を受けながら、包装に関わる全てのバリューチェーンの環境パフォーマンスを向上させるために正しい判断をし、ビジネス戦略を発展させるために協働して行く。さまざまなセッションを通してこのイニシアティブの経験やメリットが共有され、化粧品の包装が世界規模でサステナブルになることが期待されている。
SPICEの活動は化粧品業界の特に3つの重要分野を推進させるだろう。
1.サステナブルな包装の方針を業界からも評価される、健全で調和のとれた方法でけん引する。
2.客観的なエコデザインの基準に則って包装のイノベーションを起こし、よりサステナブルな解決策を示す。
3.製品の環境に与える影響をより明確に、わかりやすくすることで、消費者の要求に応えることができる。
ロレアルのパッケージング担当ディレクターのフィリップ・トゥービエン氏は「SPICEの共同設立者であるロレアルは、サステナブルな成長の進捗を共有し、化粧品業界のプレーヤーがより効率的に協働することを強く望んでいる」と語った。
そして、「環境フットプリントを測定する確固たる方法を開発することに留まらず、よりエコな製品を増やし、消費者がよりサステナブルな製品を選択することを可能にすることを究極的な目的としている」とロレアルのサステナブル・パッケージングの責任者フィリップ・ボナング氏は付け加えた。
SPICEはさらなる分かりやすさ、理解、そして透明性を提供するために、リサイクル製品、バイオプラスチック、再利用可能な包装、回収計画、リサイクル阻害要因、そして国別の製品寿命の動向などに取り組んでいく。クアンティスは、製品の環境パフォーマンスや業種別のイニシアティブをけん引する経験してきた生かし、さまざまなノウハウを提供していく。具体的には、取るべき行動や目指すべき発展を明確にするために、メンバーの知識を統合し、優先順位をつけるためのディスカッション指導して行く。