ネスレは10日、2025年までに全世界で包装材を100%リサイクル可能もしくは、リユース可能にする目標を発表した。プラスチックなどの海洋ゴミが世界中で社会問題となる中、プラスチックを含むすべての包装材をゴミとして廃棄させないことを目指す。1月にはコカ・コーラも包装材を100%回収してリサイクルする計画を発表するなど、循環型経済が広がりつつある。(辻 陽一郎)
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海洋に流れるプラスチックゴミは、世界中の海洋生物に深刻な影響を及ぼしはじめている。プラゴミを食べて命を落とす野鳥や海洋生物もいる。2016年の世界経済フォーラム(ダボス会議)では、海のプラスチックの量は2050年までに、重量ベースで魚の量を超える可能性も指摘されている。
ネスレでも「海岸、海や河川などへの投棄を含む、包装材料のゴミ化を防ぐこと、これがネスレの誓約の大きな理由の一つ」という。
2025年までの目標達成に向けた取り組みには3つの方針がある。リサイクルできないプラスチックの排除、リサイクル率を高めるプラスチックの使用奨励、包装材料の複雑な組み合わせの排除または変更だ。包装材料が環境に与える影響を最小限に抑えることが急務だという。
欧州連合(EU)も、2030年までにプラスチック製の包装材をすべて再生利用可能なものとする環境汚染対策計画を発表している。マクドナルドは英国でプラスチックストロー廃止に向けた取り組みを始めた。今後、プラスチックを扱う企業は、プラスチックを使用する量を減らし、使用する場合も、いかにゴミにしないで循環させるかという対策が求められている。
辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)
オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。