トーマス・コルスター氏の新刊『The Hero Trap(ザ・ヒーロー・トラップ)』6月25日発売
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「パ―パス(存在意義)を語れば語るほど、顧客や消費者は信じなくなっている」――。パーパスのあり方を見直すときがきた。企業ブランドが「ヒーロー・トラップ(ヒーローの罠)」に陥らず、より持続可能で幸せな未来をつくるにはどうするべきか。
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パーパス・ブランディングのパイオニアとして世界的に知られる著者トーマス・コルスター(Thomas Kolster )氏は、社会的課題を解決し、より良い社会をつくるための企業コミュニケーションを提案していることから「ミスター・グドバタイジング(Mr. Goodvertising)」とも呼ばれている。コルスター氏は昨年、世界最大の広告祭カンヌライオンズでSDGs(持続可能な開発目標)部門の審査員も務めた人物だ。
しかしコルスター氏は今、ブランドに対し「『ヒーロー・トラップ』に陥らないで」と呼びかけ、これまでの自らの信念を断ち切り、パーパスのあり方についてブランドに警告する。
多くのブランドは現在、群がるようにして海洋プラスチック汚染からダイバーシティまで、社会的問題や環境問題の解決に取り組んでいる。しかし、人々はそうしたブランドの取り組みを単に購入に結びつけるためのマーケティング・パフォーマンスだと不信感を抱いている。
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コルスター氏は本書で、世界最先端のマーケティング事例やプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のマーク・プリチャードCMO(チーフマーケティングオフィサー)などへのインタビューをもとに、どんなきっかけやモチベーションがあれば、消費者・顧客が自らの人生や幸せのために行動を起こそうと思うのか事例を紹介する。
有名なCMを比較したある調査によると、「ピープル・ファースト」のアプローチを採用することで、従来の「パーパス・アプローチ」よりも29.5%もの人々がブランドの発信するメッセージに対して自ら行動を起こすモチベーションが高くなることがわかった。
「ピープル・ファースト」とは、ブランドがその存在意義に基づいてどんなに良いことをしているかを伝えるのではなく、人々が社会・環境の課題を「自分ごと」として捉え、自らの人生や幸せのために行動を起こすために、ブランドは何ができるのかを考えること。ヒーローはブランドではなく消費者・顧客なのだ。
「私をどんなところに導いてくれるのか」という消費者・顧客の抱く問いについて考え、また「消費者・顧客の望みをブランドはどう実現できるか」を自問自答することによって、ブランドは新たな道を切り開くことができる。この問いは、購買行動を大きく変え、すべての人やステークホルダーに利益をもたらす「持続可能な成長」の実現のために極めて重要なものだ。
本書『The Hero Trap』は、消費者・顧客の夢や願望、クリエイティビティを第一に考えなければブランドは敵と見なされてしまう、そんなポスト・パーパスの時代の幕開けを告げる一冊。
The Hero Trap (ラウトレッジ) 装丁:エーデル・ロドリゲス
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P&GやIKEA、LEGOなどのトップリーダーのインタビューを収録
Marc Pritchard, Chief Brand Officer, Procter & Gamble // Daniel Lubetzky, Founder and Executive Chairman, Kind Snacks // Marcello Leone, CEO, RYU // John Schoolcraft, Global Chief Creative Officer, Oatly // Joanna Yarrow, Head of Sustainable & Healthy Living, IKEA // David Hall, Senior Brand Director, LEGO // And many more
著者について
トーマス・コルスターは、人と地球を第一に考えたビジネスを行うことをミッションに掲げるマーケティング活動家です。ブランディングとサステナビリティの専門家として18年以上の経験を持ち、フォーチュン500に名を連ねる企業からスタートアップまで、あらゆる企業のアドバイザーを務めています。また講師としての経験も豊富で、世界的に活躍しており、『Goodvertising』(Thames & Hudson, 2012)の著者であります。ガーディアン紙やAdweek、その他の多数のメディアでコラムニストとして執筆しています。トーマスの信念は「自らが変われば世界は変わる!」です。
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