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  • コラム
  • 公開日:2020.10.07
  • 最終更新日: 2025.03.28
「高校生だからできること」海洋プラ問題解決へキックオフ

IHRP(Interdisciplinary High School Research Program)

「海洋プラ問題を解決するのは君だ!〜高校生×研究×社会問題解決プログラム〜」は8月30日、活動の幕開けとなる「キックオフミーティング」を開催しました。今回のキックオフを皮切りに、プログラムが本格的に始動します。(IHRP実行委員会)

IHRP(Interdisciplinary High School Research Program)は、文系・理系を超えて異分野融合した高校生グループが研究者・企業間との「新結合」を経て海洋プラスチック問題の解決策を作り出すプログラムです。「高校生だからこそできること」をコンセプトとし、半年間の研究・議論の成果発表において優秀な結果を残したグループは「サステナブル・ブランド国際会議2021横浜」で成果発表を行います。

キックオフミーティングではメンター、共催、後援、そして特別応援の方々/企業による自己紹介の後、岩田忠久・東京大学大学院農学生命科学研究科教授に基調講演を行っていただきました。

プラの利便性も認め多面的な理解を

基調講演のタイトルは「プラスチックと人類の共存を目指してー現状を知り、多面的・多角的に考えようー」。本プログラムの3つのテーマ: ①プラスチック製品の代替方法 ②プラスチックの回収・処理手法の最適化 ③プラスチックの海洋環境への影響の削減 に沿って、プラスチックの現在の開発状況や、リサイクル、生分解性プラスチックについての紹介、そして海洋研究開発機構と行っているプラスチックを深海に沈める研究「NEDO先導プロジェクト」に関してお話をいただき、テーマや切り口のヒントとなる幅広く、新鮮な視点が共有されました。
 
「プラスチック利用と環境保全の両立が重要だ」――。岩田教授はそう説明します。現状を理解し、プラスチックの利便性を認めた上で、今後いかに環境保護を行っていくかが持続可能な社会を目指す中での課題となります。

「プラ問題はポジティブな面とネガティブな面が必ずあります。従って物事を多面的に捉え、理解してほしいと思います」と期待を込めたアドバイスをお話いただきました。

ミーティングは登壇者、参加者とも完全オンライン。IHRP実行委員会のうち4人が司会進行と全体の配信を行った

講演後は参加者から「今まで岩田教授が行ってきた研究で失敗したことはあるか?」など、質問が活発に飛び交い、これから半年間をかけて参加者が正面から取り組む、海洋プラスチック問題に対する理解を深められた有意義な経験となりました。

後半は参加者とメンターが、リラックスした雰囲気でアイスブレイクを行いました。「Good & New」(グッドアンドニュー)と呼ばれる「良かった(Good)」と「新しい発見(New)」をグループで共有するワークショップを行い、どのグループも楽しみながら打ち解け合いました。

最後に次回ミーティングに関する連絡事項を伝達して、第1回キックオフミーティングは解散となりました。実行委員一同、これからの展開が非常に楽しみです!次回行われる第2回ミ―ティングではグループ発表・顔合わせ、チームの方向性についてのディスカッションを行っていく予定です。

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IHRP(Interdisciplinary High School Research Program)

IHRP(Interdisciplinary Highschool Research Program)は、世界各地で活動する大学生が、高校生の異分野融合の研究を支援する、特定非営利活動法人です。「社会課題解決のための研究」「異分野融合」「多様な高校生にチャンスを」をコンセプトに、高校生同士、高校生と研究者・企業の“新結合“をもって、社会問題へ斬新な解決策を創造することを目標にしています。

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