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<p></p>
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<div class="elem_pik_box left">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/11/01_StockSnap.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>Image credit : StockSnap</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>武蔵野大学は2024年春、世界初<sup>※</sup>の「ウェルビーイング学部」を開設する。文部科学省がこのほど正式承認した。初代学部長には、幸福学の第一人者である慶應義塾大学大学院の前野隆司教授が就任するほか(前野氏は、来春から、慶應義塾大学大学院教授と武蔵野大学ウェルビーイング学部教授を兼任予定)、教員に元ユニリーバ取締役の島田由香氏を迎えるなど、哲学・宗教から経営学まで幅広い分野の専門家を揃え、ウェルビーイングを包括的に学び、個人の幸福と社会全体の調和を築く人材を育てる。(松島香織)</p>
<p><sup>※武蔵野大学調べ(世界における「大学の学部名」として、2023年9月現在)</sup></p>
<p>2024年に法人創立100周年を迎える同校は、仏教の根本精神である「四弘誓願(しぐぜいがん)」を建学の精神とする。この四弘誓願の第一の願いは「生きとし生けるものが幸せになるために」という、ウェルビーイングに通じるもので、2016年には「自らの幸せだけでなく他者の幸せをも真摯に希求するところに、目指すべき理想の世界が打ち立てられていく」という理念を基に、ブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」を発表した。</p>
<p>開設する「ウェルビーイング学部」では、哲学や宗教といったウェルビーイングの基盤となる科目のほか、製品・サービスやコミュニティなどのデザインなど経営学や、農業や水産業の現場での研修、海外インターンシップ体験などを網羅。学部生には、科学や技術の最先端の知見や成果など、いくつかの領域分野にまたがる方法で、「幸せ」などと訳されるウェルビーイングの本質を学び、一人ひとりの多様な幸せと世界全体の幸せをデザインする力を身につけてもらう。こうした人材を育てることで、大学としてブランドステートメントの実現を加速させる考えだ。</p>
<p>西本照真学長は学部の開設に当たり、「今後は、『生きとし生けるものが幸せになるために』、また『世界の幸せをカタチにする。』ために、さまざまな専門分野で活躍する人々が“響創”しあうことが大切になってくる。ウェルビーイングはそのためのキーワードになる考え方であり、今後の世界の幸せのためにはこれを専門に学んだ人材が必要で、ぜひそういう人材を育てていきたいと考えた」とコメントを寄せた。</p>
<p>学部長に就任予定で、SB-Jコラムニストとしてサステナブル・ブランド ジャパンに<a href="https://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/columnist/1217002_1594.html">「あなたと地球のウェルビーイング」</a>を連載中の前野氏は、「本学部で学生に一番に学んでほしいことは、『幸せに生きる力』と、『みんなの幸せな世界を作りたいと願い行動する力』だ。学部の目標は、『世界を変えること』であり、各人が自分の経済的成功を目指す世界から、みんながみんなの幸せを目指す世界へ、産業革命以来の大きなパラダイムシフトを先導する人を育てたい」と意気込みを語っている。</p>
<p>ウェルビーイング学部ウェルビーイング学科の設置場所は同大学武蔵野キャンパス(東京・西東京市)で、入学定員は80人。9月18日には同学部に関心のある高校生や受験生などを対象にオンライン説明会を実施する。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

ニュース

武蔵野大学が世界初「ウェルビーイング学部」来春開設、初代学部長に前野隆司氏

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/05/kamikawa800_1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>8月上旬に行われたワーケーション研修で、北海道上川町の林業の現場を体験する丸井グループの若手社員ら</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>人口は少ないもののコミュニティの力はどこにも負けない町で、多様な住民との対話を通して彼らの生き方や考え方をインプットし、その体験を元に、自らの働く意味や目標を再確認する――。そんなこれまでにない発想で、自律型人材を育成するワーケーション事業が北海道上川町を舞台に始まっている。このほど、企業のデザイン戦略などを手掛けるグッドパッチ(東京・渋谷)と同町とが、地方自治体とデザインファームによる包括提携としては全国初となる「未来共創パートナーシップ協定」を締結。事業はその第一弾の取り組みとして進めているもので、既に丸井グループの若手社員らが同町での数日間の滞在プログラムを通じて「普段見落としていた社会課題に気づくきっかけとなった」と話すなど、手応えが寄せられている。(廣末智子)</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/05/kamikawa600.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>大雪山連峰の自然を背景に広がる、北海道上川町の町並み</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>北海道のほぼ中央に位置する上川町は、町の半分は大雪山国立公園の中にあり、雄大な自然に囲まれている。人口は最盛期の1万5000人から80%が減少し、約3200人。かつては林業が中心だったが、今は山岳観光の町として、全国に先駆けて登山口までの自家用車の乗り入れを規制するなど、「世界に誇る山岳リゾートタウン」の実現を目指す。また近年は道内外の企業と連携し、同町を実証実験のフィールドとして官民の垣根を越えて地域に仕事をつくり、関係人口の創出を促すまちづくりに注力している。</p>
<p>一方、2011年創業のグッドパッチは、デジタルプロダクトのデザインを強みに、新規事業の立ち上げや顧客体験の向上など、大企業からスタートアップまで、さまざまな企業の課題にコミット。2020年にはデザイン会社として国内で初めて、東証マザーズ(現グロース)上場を果たした。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>上川の地域コミュニティを「ビジネスパーソンの学びの場」に</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/05/230823_goodpatch_kamikawa_004_1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>8月23日、東京都内で「未来共創パートナーシップ協定」を締結したグッドパッチの土屋尚史社長(左)と、北海道上川町の佐藤芳治町長</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>今回の協定は、デザインファームとしてのグッドパッチの視点や知見と、上川町が持つ豊富な資源を生かし、新たなまちづくりの実現と、地域課題の解決を目指した包括連携を形にしたもので、民間企業が自治体の課題解決のためにサービスを提供する一般的な包括連携とは違い、官と民の双方向による価値創造を主眼としている。共同事業の具体化に向けてはグッドパッチの社員が実際に上川町に移住し、約半年をかけて町民へのリサーチをさまざまな形で行い、自身も町民として町に溶け込みながらより良い方策を探ってきた。</p>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>その結果、上川町には新しい文化や変化を受け入れる風土があり、自らの強い意志で事業を生み出すまちづくりのリーダーが多いことに着目。そこで、そうした人々との交流を通じ、同町の地域コミュニティを「ビジネスパーソンの学びの場」として活用してもらおうとスタートしたのが、自律型人材を育成するワーケーション事業だ。</p>
<p>具体的には首都圏のビジネスパーソンに同町に数日滞在してもらい、地場酒造の社長や保全型林業に取り組む住民から話を聞き、その仕事を実体験する『弟子入り型』の研修プログラムを用意。受講者に、上川町の地域課題に直接触れながら、同町の未来をつくるべく奮闘するリーダーたちの考え方や生き方を体感することで、企業の中でも自らが主体的にビジネスや社会課題に向き合う自律型人材に必要な『アントレプレナーシップ』を養ってもらう。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>丸井グループの社員12人が体験　対話の力身につけ、社会課題に気づく</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>協定締結を間近に控えた今年8月上旬には、丸井グループの若手社員12人が4泊5日の日程で同町を訪問。最初の3日間は『弟子入り』や地元の社会福祉協議会のイベントで高齢者と直接会話を交わすなどの“インプット”を、残り2日間は地元の高校生とスポーツ大会を通じて交流を深めた後、各自が体験の振り返りを高校生らにプレゼンする“アウトプット”に充てる方式で研修を行い、参加した丸井側と受け入れた上川町側の双方が良い刺激を受け合うことができたという。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box col2">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/05/02_1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
<td class="separator"></td>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/05/20230107_431.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>上川町とグッドパッチがこのほど開いた協定の締結式では、研修に参加した丸井グループの社員らによるトークセッションも行われ、同社がこの研修を実施した理由を、「対話が自然にできるようなチームをつくること」が第一だったと説明がなされた。“求める人物像”として、「『共感する力』をベースに『革新する力』を合わせもつ人」を掲げる同社の企業風土において、対話や共感は、最も必要な個の力とされるが、「普段の業務では、相手の悩みを否定してしまったり、人よりパソコンと向き合う時間が多かったり」と、なかなか身につけるのが難しいのだという。</p>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>その突破口を、「上川町というフィールドで4泊5日という比較的長い時間をチームで過ごすことで見つけられないか」と、このワーケーションに期待した価値は、予想以上だった。参加者が地域のリーダーや高校生らと積極的に触れ合い、最終日のプレゼンでは、誰もが話している人の方に体を向け、内容に共感していることが伝わってくるような場面も見られたそうだ。</p>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>また、別の社員からは「上川町では、誰もが寛容な心で受け入れてくれた。普段の仕事では接することのない人たちと交流し、いろんな情報が入ってくるなかで、これまで見落としてしまっていた社会課題に気づくきっかけができた。今後は丸井グループのやりたいことと重ね、上川町での経験の中から見つけた社会課題の解決を目指したい」とする強い意欲も聞かれた。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>認知度は86.3%も導入企業は5.3%どまり　「地域課題解決型」のワーケーションは広がるか</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>政府主導の働き方改革が進み、コロナ禍を経て柔軟な働き方が広がるなかで、企業におけるワーケーションの認知度は全体の86.3%と高い水準であるのに対し、実際に導入している企業はわずか5.3%にとどまる(2022年3月、観光庁調べ)。セッションに同席した社会保険労務士の岩田佑介氏は、ワーケーションには、業務型と休暇型(福利厚生型)があり、前者には地域の関係者との交流を通じて地域課題の解決策を共に考える「地域課題解決型」があると指摘。その上で、上川町とグッドパッチの提携による今回のワーケーション事業を、「企業と行政、そして社会福祉法人などソーシャルの3つのセクターを越境するリーダーを育てるという地域課題解決型のワーケーションの価値となる要素がコンパクトに組み込まれている」と評価する。</p>
<p>上川町での新たなワーケーション事業はどこまで広がりを見せるか――。グッドパッチでは丸井グループに続く<a href="file:///Users/tomoko.hirosue/Desktop/丸井グループに続く企業は現れるか">上川町ワーケーションの参加企業を募集中</a>で、同町の佐藤芳治町長は、「いま地域の課題が非常に複雑に絡み合うなかで、今回のパートナーシップ協定に基づき、私たちが気づいていない課題を都会のビジネスパーソンに掘り起こしていただけるような関係性を築くことがさらなる町の魅力につながると考える。人口減少を問題と捉えず、外から入ってくる人、地元で頑張っている人が有機的に融合し合いながら、そこで暮らす人が本当の意味での幸せを追求できるような地域づくりを進めたい」と話している。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

話題のキーワード

パートナーシップ

経営 management

北海道上川町とデザイン会社が「未来共創」で包括提携、ワーケーション事業に手応え

あなたと地球のウェルビーイング

前野 隆司

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" style="color: initial;" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/15/0101_1.png" alt="" /></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>私たちの研究結果について説明しましょう。私たち前野研究室は、幸福に影響する要因29項目87個の質問を作成し、インターネットで1500人の日本人に対してSD法(Semantic Differential法)によるアンケート調査を行いました。質問には、「全く当てはまらない／ほとんど当てはまらない／あまり当てはまらない／どちらとも言えない／少し当てはまる／かなり当てはまる／非常によく当てはまる」の7段階で答えてもらいました。</p>
<p>さらに、アンケート結果を因子分析しました。計算にはSPSSというソフトウェアを用いました。その結果、幸せに影響する4つの心的因子を求めました。結果は以下の通りです。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/28/g01_1.png" alt="" /></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph center">
<p><sup>図１　幸せの4つの因子</sup></p>
</div>
<div class="elem_block">
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p><strong>第一因子　自己実現と成長の因子(やってみよう因子)</strong>：目標を達成したり、目指すべき目標を持ち、学習・成長していること。この因子は、自己肯定感と高い相関があります。また、主体性や視野の広さとも関係しています。</p>
<p><strong>第二因子　つながりと感謝の因子(ありがとう因子)</strong>：多様な他者とのつながりを持ち、他人に感謝する傾向、他人に親切にする利他的な傾向が強いこと。多様なつながりが幸福度に寄与することもわかっています。</p>
<p><strong>第三因子　前向きと楽観の因子(なんとかなる因子)</strong>：ポジティブ・前向きに物事を捉え、細かいことを気にしない傾向が強いこと。自己受容や楽観性がこの因子に関連しています。前向きにチャレンジする人は幸せです。</p>
<p><strong>第四因子　独立と自分らしさの因子(ありのままに因子)</strong>：自分の考えが明確で、人の目を気にしない傾向が強いこと。人と自分を比較しすぎる人は幸福度が低いので、はっきりとした自分軸を持って自分らしく生きることが重要です。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>これら4つの因子を満たしている人は幸せです。どれかを満たしていない人は少し幸福度が下がり、全部を満たしていない人はさらに幸福度が低い傾向にあります。</p>
<p>最近監修した『99％の小学生は気づいていない！？ウェルビーイングの魔法』(Z会出版、2023年)では、幸せの4つの因子の順番をちょっと変えて、ウェルビーイングの国のキャラクター、ウェル族の呪文<strong>「アリアリナンヤッ！」</strong>(ありがとう、ありのままに、なんとかなる、やってみよう)にしてみました。ぜひ、4つの因子を<strong>「アリアリナンヤッ！</strong><strong>」</strong>と覚えてください。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/28/g02_1.png" alt="" /></div>
<div class="m_paragraph"><sup>「アリアリナンヤッ！」という呪文を唱えて、人間の子供たちをウェル族の世界に連れていく、タックさん(ウェル族の王様。私がモデルとのことです・笑)</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>関西の方に聞いてみたところ、これは、「よくあることである」という意味で日常に使う表現であるとのこと。つまり、「アリアリナンヤッ！という表現は、ありありなんやっ」ということですね。ちなみに、アクセントは、2番目の「あり」にあります。あり<strong>あり</strong>なんやっ！と、2番目のありの音程を高く、他は音程を低く発音するのが正しい関西弁のイントネーションということです。</p>
<p>この本は小学生向けですが、大人でも十分楽しめると思います。内容は以下の通りです。前半はファンタジー仕立てになっています。小学生たちが、ウェル族の王様、タックさんを助けたことがきっかけで、ウェル族の国に修行に行き、幸せの4つの因子に分けて、ウェルビーイングなあり方について学んでいきます。後半は、リアルな世界です。修行を終えた子どもたちは小学校に戻ってきます。そして、実際に小学校の先生たちが行っているウェルビーイングに関する授業を受けてさらに幸せになっていきます。こちらも、幸せの4つの因子に基づいた学びとなっています。以上の中で、呪文「アリアリナンヤッ！」が何度も出てきます。楽しみながら学ぶ仕掛けがたくさん詰まっています。</p>
<p>あなたは、健康に気をつけていますか？<br />
同じように、幸せにも気をつけていますか？</p>
<p>幸せな人は健康長寿で、生産性も創造性も高いことが知られているので、幸せにも気をつけるべきです。幸せの4つの因子「アリアリナンヤッ！」に気をつけることは、あり<strong>あり</strong>なんやっ！</p>
</div>
<p></p>
</div>
<p></p>

コラム

【コラム 前野隆司のウェルビーイング講座】第2回　幸せの呪文「アリアリナンヤッ！」

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/28/01.png"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>東京の大手町・丸の内・有楽町(以下、大丸有)には多くの企業が集まり、多くの人の流れがある。このエリアで企業の枠組みを超えて共にSDGs達成に取り組んでいるのが「大丸有SDGs ACT5」だ。2020年から三菱地所や農林中央金庫など11の企業と団体が連携。SDGs達成に向けた5つのACT(テーマ)から、エリア内の企業・団体・個人の参加を促進、さらにその効果をデータ検証し、社会課題の解決につなげることを目標にしている。取り組みを始めて4年目。これまでの成果や目指すこと、メインイベントである「大丸有SDGs映画祭2023」について、実行委員会・運営委員長を務める三菱地所の井上成氏と映画キュレーターのアーヤ藍氏に話を聞いた。(松島香織)</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>まちづくりとSDGsを掛け算する壮大な社会実験</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/28/0202.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph"><sup>井上成氏</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>SDGs目標は17あるが、大丸有SDGs ACT5が取り組みテーマとしたのは、「サステナブルフード」「環境」「ひとと社会のWELL」「ダイバーシティ＆インクルージョン」｢コミュニケーション｣の5つだ。その理由を井上氏は、「SDGsには、自分たちの利益や成長を優先させ過ぎて社会や地球がおかしくなるのはいけない、という考えが根底にある。だが取り組み範囲が広く、日本のビジネス街にある企業で構成された団体に何ができるのかを考えたとき、取り組み方法やテーマが違ってくると思った」と説明する。</p>
<p>2020年からの3年間は、参加者がどういうテーマに関心を持っているのかや、誰が中心になって実行していくかなどの体制づくりに注力した。「大丸有SDGs ACT5という、持続的な活動が生まれてきたことが成果」と井上氏はこれまで取り組んできたことに自信をのぞかせる。</p>
<p>5つのACTの取り組みには、大丸有エリアを中心に回収BOXを設置して呼びかける古着の回収や、ジョギングをしながらまちのごみを拾う北欧発のスポーツ「プロギング」の開催などがあり、参加するとポイントが付与される仕組みになっている。この「ACT5メンバーポイント」は買い物を含めたSDGs活動に応じポイントが付き、貯まったポイントは、サステナビリティに配慮した商品との交換や、SDGsに貢献する団体への寄付などに利用できるという。</p>
<p>井上氏は、「こうしたアプリを利用したポイント付与も、データ分析して活動の参考にしていく。それが社会のシステムとして上手く活用されていくような、まちづくりとSDGsを掛け算した社会実験を目指している」と壮大なエコシステムを描いている。「そのためには、地域の商店会や自治体、他のいろいろな地域などとの連携が必要」だと井上氏は付け加えた。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>SDGsを学ぼうと身構えずに、“何か”に出会いに</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/28/03_1.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph"><sup>アーヤ藍氏</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>大丸有SDGs ACT5がSDGsへの取り組みの間口を広げるため、多くの人に、気軽に社会的なさまざまな視点を知ってもらいたいと開催しているのが、「大丸有SDGs映画祭」だ。今年は9月4日から大丸有エリアで、ホームレスとなった若者と野良猫の交流を描いた「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」や、砂漠化が進むアフリカのミュージシャンが、8000キロに及ぶ植林事業の真実を見つめる「グレート・グリーン・ウォール」など、「いま考えたい世界のコト」をテーマに9作品を上映する。</p>
<p>映画キュレーターのアーヤ藍氏は、「多くの人がSDGsという言葉を知っているが、その背景にどういう目標があって、目標の範囲にどんな人たちがいて、どういう問題を抱えているか。どういう気持ちでその場所で生きているのかなどが、“置いてきぼり”になっていると感じていた」という。映画は、ACT5のテーマに沿いながら、「そのSDGs目標が作られた背景に生きている人たちのことを、映画を通じて知ってほしい」と作品を選んだ。</p>
<p>また、ほとんどの作品が、わかりやすい一つのテーマを描いているのではなく、例えば「グレート・グリーン・ウォール」であれば、気候変動対策をきっかけに経済問題、難民問題など、複雑な問題が絡み合う“問題の連鎖”が見えてくる。その問題に対してアクションを起こそうとしたとき、どういう視点で見るかでその姿勢も変わってくる。アーヤ氏は、「“問題の連鎖”を俯瞰した視点から考えてもらう作品を入れているのは、今年ならでは」だという。観た人それぞれが、テーマを深堀してもらうため、映画の内容に合わせて、有識者や活動家によるトークセッションを設けている。</p>
<p>アーヤ氏は、「できれば自分が関心のあるテーマと、今まで関心がなく触れてこなかったもの(作品)に触れてほしい。映画はハードルが高くないので、何か学ぼうと身構えるのではなく、ぜひ“何か”に出会いに来てほしい」と期待を込めて話した。</p>
<p>大丸有SDGs ACT5の取り組み情報は<a href="https://act-5.jp/news/">こちら</a><br />大丸有SDGs映画祭2023の詳細は<a href="https://act-5.jp/act/2023film/">こちら</a></p>
</div>
</div>
</div>
<p></div>
<p></p>

まちづくりとSDGsを掛け算する「大丸有SDGs ACT5」、9月からSDGs映画祭開催

廣末智子

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/21/main800.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>避難者に声をかける米国赤十字社ボランティア</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>世界を代表する観光地ハワイ・マウイ島を突如襲った未曾有の自然災害。現地時間の8日未明に起きた山火事は、西部の古都ラハイナのほとんどを焼き尽くし、これまでに110人が死亡(ハワイ政府、17日午前発表)、米国赤十字社によると1万1000人が避難を余儀なくされているという。犠牲者はさらに増えると予想され、家族を失い、家を失った人々を力付けようと、現時点で米国はもとより、世界中で多くの企業や団体が支援に乗り出している。ここでは、米国と日本の動きを中心にレポートし、被災地に対して、いま、一人ひとりができることは何かを考えたい。(米・<a href="https://sustainablebrands.com/">SB.com</a> +編集・廣末智子)</p>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>山火事発生の影響で西部ラハイナが大きな被害を受けてからほぼ１週間後の先週、米サステナブル・ブランドは現地を支援する先進的な動きをニュースサイトの<a href="https://sustainablebrands.com/read/collaboration-cocreation/brands-bolster-maui-wildfire-relief-effort/?utm_source=newsletter&amp;utm_medium=email&amp;utm_campaign=nl_230817">SB.com</a>でまとめた。同サイトに掲載された事例の中から、積極的な動きを見せる米国の主な企業の活動から記してみよう。</p>
<p>Bコープ認証を受けた世界最大の旅行会社、<a href="https://www.intrepidtravel.com/en">Intrepid Travel(イントレビッド トラベル)</a>は、非営利団体のイントレピッド財団を通じて、『<a href="https://www.theintrepidfoundation.org/t/hawaii-wildfire-appeal">ハワイ山火事緊急アピール</a>』を開始。最大5万米ドルを米赤十字社に寄付することを約束した。フットウェアブランド、<a href="https://olukai.com/">OluKai</a>は、誰でも、どこでも、&#8221;アロハを生きる&#8221;ことができるという理念のもとに設立され、10年にわたって靴が一足売れるごとに収益の一部をAma OluKai 財団を通じて寄付する形でハワイのコミュニティを支援してきた。同財団は、<a href="https://olukai.com/products/maui-fire-relief-fund">マウイ火災緊急基金</a>を設立し、最初の20万ドルの寄付金に同額を上乗せすることを表明している。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>Airbnb　1000人に無料で一時滞在場所を提供</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>世界最大級の旅行プラットフォームAirbnb (エアビーアンドビー).orgは、 <a href="https://news.airbnb.com/governor-green-and-airbnb-org-announce-housing-support-for-maui/">マウイ島の山火事で避難した少なくとも1000人に無料で一時滞在場所を提供する</a>予定だ。具体的には、ハワイ州に家や空き部屋がある人は誰でも、Airbnb.orgに登録することで、無料または割引価格で、自宅を失い、避難している人たちに居場所を提供できる。また、誰でも、どこでも、Airbnb.org に寄付することで、現在および将来の危機に備えて緊急滞在の資金を援助できる。</p>
<p>ホテル関連では、<a href="https://www.highgate.com/">Highgate Hotels(ハイゲート ホテル)</a>が、山火事の影響を受けたマウイの家族を支援するために誰でも寄付できる『<a href="https://www.alohilaniresort.com/lovemaui/">ラブ マウイ基金</a>』を立ち上げた。マウイ島のために100万ドルを集めることを目標に、今後の予約1件につき10ドルをハイゲート慈善財団に寄付する。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>地元海運会社が緊急機材や物資輸送も</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>経済誌の『<a href="https://www.forbes.com/sites/meimeifox/2023/08/15/5-maui-wildfire-relief-efforts-you-can-help-support/?sh=6f56dd751bf6">Forbes誌</a>』や『<a href="https://www.hawaiibusiness.com/hawaiis-business-community-help-maui-community/">ハワイ・ビジネス誌</a>』によると、地元の海運会社、<a href="https://www.matson.com/">Matson(マトソン)</a>も、FEMA(連邦緊急事態管理庁)やハワイ食品産業協会のために、緊急対応機材やその他の物資をマウイ島に輸送している。金融機関では、<a href="https://www.fhb.com/en/maui-wildfire-relief">ファースト・ハワイアン・バンク</a>が、『アロハ・フォー・マウイ』キャンペーンに25万ドルを寄付し、マウイ島の全銀行のATM手数料を無料にした。</p>
<p>さらに、<a href="https://www.dole.com/en">ドール・フード社</a>とオアフ島を拠点とする子会社ドール・フルーツ・ハワイは、救援・復興活動を支援するため、ハワイの赤十字と、マウイ・フード・バンクにそれぞれ5万ドルを寄付した。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>航空各社 往路便増便、運賃引き下げ</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>空の便はどうだろうか。<a href="https://www.cnbc.com/2023/08/10/maui-wildfires-airlines-add-flights-waive-fees.html">CNBC</a>によれば、アラスカ航空、アメリカン航空、サウスウェスト航空が往路便を増便し、運賃を引き下げた。<a href="https://www.staradvertiser.com/2023/08/09/breaking-news/airlines-serving-maui-adding-flights-offering-more-flexible-changes/">地元ニュース</a>によると、ハワイアン航空は、島からの脱出を支援するために夜間便を増便し、マウイ島から19ドルのメインキャビン運賃を提供しているほか、<a href="https://hawaiifoodbank.org/">ハワイ・フードバンク</a>、マウイ・フードバンク、ハワイ・コミュニティ財団の<a href="https://www.hawaiicommunityfoundation.org/strengthening/maui-strong-fund">マウイ・ストロング基金</a>にそれぞれ5万ドルを寄付。さらに、同社は、フライトや貨物、ボランティア支援を求める多くの団体や個人に効率的に対応するため「マラマ・マウイ・デスク」を設立するなど、さまざまな面で救済活動に貢献している。</p>
<p>IT関連でマイクロソフトは、<a href="https://www.microsoft.com/en-us/research/group/ai-for-good-research-lab/">AI for Good Research Lab</a>との提携によって、高度なAIモデルと衛星画像を使用して被害の程度を分析しており、<a href="https://www.redcross.org/about-us/news-and-events/news/2023/red-cross-helps-as-wildfires-burn.html">赤十字によれば</a>、その効果で、予備的な被害評価のプロセスが、通常のスケジュールよりも数日早く進んでいるという。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>避難民にレストラン品質の食事を</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/21/sashikae.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>避難住民に食事を提供するための寄付を募る<a href="https://mauifoodbank.org/donate/">マウイ・フード・バンク</a>のトップページ</sup></p>
<p> </div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>避難住民らに現地で食事を提供している団体も多くある。<a href="https://mauifoodbank.org/donate/">マウイ・フード・バンク</a>や<a href="https://mercychefs.com/maui-wildfires">マーシー・シェフズ</a>のほか、<a href="https://www.chefhui.com/maui-relief">シェフ・フイ</a>は、<a href="https://donate.wck.org/give/508200#!/donation/checkout">ワールド・セントラル・キッチン</a>や<a href="https://www.commongroundcollective.com/">コモン・グラウンド・コレクティブ</a>と提携し、「この必要な時期に私たちのlāhui (ラフイ、ハワイ語で祖国のような意味)を支えるレストラン品質の食事を作る」ため、マウイ島に食の拠点を設立しようとしている。</p>
<p>人間以外の生き物に対する支援としては、<a href="https://www.mauihumanesociety.org/">マウイ動物愛護協会</a>が、山火事で避難している保護動物のための寄付や物資を受け付けている。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>日本も支援の動き 義援金拠出や募金受け付けを企業発表</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>一方、日本からの支援も活発になりつつある。日本政府は16日、総額200万ドル(約2億9000万円)規模の支援を行うことを決定。米赤十字に対し、無償資金協力予算から150万ドル(約2億2000万円)を提供し、被災地での安全な避難場所や食料、被災者への精神的なサポートなどを行うほか、現地のニーズを踏まえた支援を行うため、NPO法人「ジャパン・プラットフォーム」を通じ、50万ドル(約7000万円)を支援する。</p>
<p>サステナブル・ブランド ジャパンの調べでは、現時点で支援を表明している日本企業も少なくない。</p>
<p>サントリーホールディングスは17日、義援金として7万米ドル(約1020万円)をハワイ・コミュニティ財団のマウイ・ストロング基金に拠出することを、また、三井住友フィナンシャルグループも18日に義援金1000万円を寄付することを発表している。</p>
<p>JALは、<a href="https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalmile/use/charity/2023/maui/">JALチャリティ・マイルによる寄付をウェブサイト上で1口500マイル(500円相当)単位で募集</a>しているほか(日本時間で9月30日まで)、8月26日〜来年3月31日に出発するJALパックツアーの収益の一部から1人あたり500円を支援金としてマウイ・ストロング基金に寄付する。</p>
<p>セブンイレブンはSEVEN-ELEVEN HAWAII.INCを通じて、グラノーラバーなど約2900個の食料支援物資をマウイ島の避難所へ届け済み。今後も継続して届けるほか、日本国内では28日まで全国の店舗で募金を受け付ける。支援募金はローソンも全国の店舗で8月31日まで受け付け中だ。</p>
<p>またNTTドコモも<a href="https://service.smt.docomo.ne.jp/cgi8/chrty/chrtydtl?charityno=10">被災地支援活動</a>の一環で、ジャパン・プラットフォームを通じ、『dポイント・ドコモビジネスメンバー』では1ポイント＝1円から、『d払い』では1円から、25日まで募金を受け付けている。</p>
<p>旅行会社として、復興支援プロジェクトを開始したのは令和トラベル(東京・渋谷)で、<a href="https://checkout.stripe.com/c/pay/cs_live_a1xfkyJaPfpMzuxI1DactvJr1tmsc7InEHaloTX6jF5PwsulOo1Dic9Bqw#fidkdWxOYHwnPyd1blppbHNgWjA0THNjbDZJTUJPPEtTYUMwQkdrcmddU3JkTnJqfUA3NGxqbUNSPVNVbjQ3YERVaTdLYlRsdVdUYkFWYG5BZndNSUxGNU1ETW5RT0tCSHVEbTNnbEZhPDR9NTU0MERBQkBcSicpJ3VpbGtuQH11anZgYUxhJz8nPXJIYjVGPV9KMVBiZFxyYmBUJyknd2BjYHd3YHdKd2xibGsnPydtcXF1dj8qKnV3cWxoYHYrb3UqJ3gl">1口1000円から寄付を募る専用窓口</a>のほか、マウイ島を除く全ハワイツアーの成約1件につき500円をマウイストロング基金に寄付する。同社は<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000077082.html">リリース</a>で、現在も、「カウアイ島、オアフ島、ラナイ島、ハワイ島など、マウイ島を除くハワイ諸島へは問題なく渡航可能である」ことを強調、「今後も海外旅行予約アプリを通じて現地の正しい情報を届けるという海外旅行会社の責務を果たすとともに、海外旅行の促進に尽力する」としている。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>広島の国際NPOが現地入り「一面焼けた街に人影なく鼻を刺す異臭」</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/21/sub1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>17日に現地入りした日本の国際NGOが撮影したラハイナの街。規制線付近で見た家の門は熱によりぐにゃりと溶けて曲がっていたという(認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン提供)</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>「認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン」(広島・神石高原町)は、17日までに先発隊として看護師を含むスタッフ3人を現地に派遣。<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000255.000035080.html">リリース</a>によると、HPや寄付サイトを通じて集まった1000万円以上の寄付金を活用しながら今後の被災状況に応じた支援活動を行う、としている。17日未明に現地に到着した同法人のカメラマン、<a href="https://peace-winds.org/emergency/47629">近藤史門氏のレポート</a>は、最初に立ち寄ったラハイナで見た光景をそのままに伝える。海岸線まで一面焼けた街に人影はほとんどなく、現場にはわずかにプラスチックの焼けたような、鼻を刺す異臭が立ち込めていた。辺りは白い灰に覆われ、地震などと違って家屋や家財道具など「片付けるものが何もない」状況のように見えたという。</p>
<p>支援チームは現在、衛生用品、食料や飲料、サプリメント、子ども用のお菓子や離乳食・粉ミルク、犬や猫用のフードなどの物資を、現地の人々と連携しながら支援して回っているところで、近藤氏は、「マウイ島では街全体が被害を受け、コミュニティが崩壊してしまっている状態。復興には数年単位の時間がかかるとみられるが、日本の皆さんには、被災した人びとのことを忘れず、継続的に支援してほしい」と呼びかけている。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>『コミュニティの一員として連隊と支援を誓う』 国立天文台ハワイ観測所がメッセージ</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>一方、今回の山火事を受け、隣接するハワイ島で「すばる望遠鏡」を運用する国立天文台ハワイ観測所は17日、日本語と英語でマウイ島の被災者に心を寄せる<a href="https://www.nao.ac.jp/news/announcement/2023/20230817-message.html">メッセージ</a>を発表。『私たちも、言葉では言い尽くせない深い悲しみを感じています。しかし、この美しいハワイ州のコミュニティの一員として、私たちは揺るぎない連帯と支援を誓います』とスタッフ一同の連名で呼びかけた。同観測所では職員92人のうち7割ほどが現地雇用で、今後はハワイ島やマウイ島で天文台を運用している各国の研究機関とともに寄付活動や、被災地でのボランティアを行う方針だ。</p>
<p>日本赤十字社も18日から、正式に<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000156.000033257.html">「2023年アメリカ・ハワイ火災救援金」の受け付けを開始</a>した。大きな悲しみと困難の中にあるハワイのコミュニティと心を共に、いま、一人ひとりができることを行動に移すことが求められている。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

ワールドニュース

いま私たちにできることは何か――ハワイ・マウイ島の山火事被害に世界の支援広がる

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/09/15/0101.png" alt="" /></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>サステナブルな世界を目指すために必要となるキーワードのひとつ「ウェルビーイング」。「幸せ」「良好な状態」などと訳されますが、人や自然がウェルビーイングでなければ、持続可能な世界を実現することは難しいといわれています。<br />
果たして、このウェルビーイングとは一体どういう意味なのでしょうか。</p>
<p>サステナブル・ブランド ジャパンでは、長年、幸せのメカニズムや幸福度を高めるために何が必要か研究され、幸福学の第一人者である慶應義塾大学 大学院の前野隆司教授に、SB-Jコラムニストとしてご執筆いただくことになりました。「あなたと地球のウェルビーイング」と題し５回にわたって、ウェルビーイングをわかりやすく”前野流“にひも解いていただきます。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>WHOの健康の定義で出てきた「ウェルビーイング」</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/01/g01.png" alt="" /></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph center">
<p><sup>図　ウェルビーイング、幸せ・幸福、ハピネスの関係</sup></p>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>ウェルビーイング(well-being)という単語は、1946年にWHOの健康の定義の中で使われたのがきっかけで広まりました。すなわち、“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”です。日本語に訳すと、「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない(平成26年版厚生労働白書)」となります。ここではwell-beingは「良好な状態」と訳されています。確かに、wellは良好、beingは状態という意味ですから、読んで字の如く、良好な状態という訳はしっくりきます。</p>
<p>また、well-beingを英和辞典で引くと、「健康、幸せ・幸福、福利・福祉」とあります。つまり、先ほどのWHOの定義にもあったように、well-beingは、身体的に良好な状態である狭義の健康、精神的に良好な状態である幸せ・幸福、社会的に良好な状態のための活動である福利・福祉を包含する概念です。近年、日本では幸せ・幸福の意味で使われることが増えてきましたが、より広い意味を持つ単語だというべきでしょう。</p>
<p>また、SDGsの3番目は”good health and well-being”ですが、これは「すべての人に健康と福祉を」と訳されています。よって、well-beingはSDGsの一部、と考えることもできそうです。しかし、SDGs自体は、地球上の生きとし生けるもののwell-beingのための複数のゴールですから、well-beingはSDGを束ねて包含する上位概念であるということもできると思います。つまり、<strong>世界中の生きとし生けるものの幸せについて考えることが、ウェルビーイングの目指すところ</strong>だと私は思います。サステナブル・ブランド ジャパンの目指すところと同じですね。だから連載がスタートしたという次第です(笑)。</p>
<p>さて、幸せを英訳するとhappinessなのではないか、という疑問が湧くかもしれません。しかし、ハピネスは短期的な感情を表す用語ですので、幸せと訳すよりも「楽しくうれしく笑顔の状態」と訳す方が適切だと思います。もちろん、「お昼ご飯が美味しくて幸せな気分」というときには幸せをハッピーと同義で用いていますが、「私の人生は辛いことも苦しいこともあったが総じて幸せだったなあ」としみじみ言うときには感情的にハッピーそうな笑顔はしていないでしょう。つまり、ハピネスは数秒間、数分間といったような短期間だけ持続する感情を表す用語であるのに対し、幸せは数秒間から数十年に渡る持続的な心の良い状態を表す守備範囲の広い単語というべきでしょう。</p>
<p>実際、幸せの研究を行う学問分野は、英語では“well-being and happiness study”と呼ばれており、短期的な感情状態から長期的な心の良好な状態までを研究領域としています。心理学分野では、主観的幸福研究(subjective well-being study)という言い方もされます。アンケートによって主観的な心の状態を聞き出して、それを統計学によって客観的に分析する研究分野の一部です。主観的幸福研究は、故エド・ディーナー博士が中心人物と言われている分野です。また、ポジティブ心理学という研究分野もあります。これはもともとうつ病の研究者であったマーティン・セリグマンが、「心のネガティブな状態だけに着目するのではなく、ポジティブな状態にある人がよりポジティブになるにはどうすればいいかを検討すべきだ」という考えのもとで命名した研究分野です。</p>
<p>そんなわけで、これから5回にわたって、幸せ(ウェルビーイング)について連載していきます。<br />
お楽しみに〜。<br />
そして、お幸せに〜♪</p>
</div>
<p></p>
</div>
<p></p>

前野隆司・慶應義塾大学 大学院教授 新連載：第1回そもそも「ウェルビーイング」とは何か？

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/03/intectop800_2.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>メディックスが展開する育児中の女性の復職に役立ててもらうためのサービス、「<a href="https://lp.linkmam.jp/">Link MamⓇ</a>(リンク マム)」のトップページより</sup> </div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>働き方改革やダイバーシティ&amp;インクルージョン(D&amp;I)の重要性が叫ばれるなか、育児休業を取得した女性の6.9%が離職する(令和3年度厚労省調べ)など、いまだに出産や育児を機に離職する女性が少なからずいる。そうした実態は、企業にとっても大きなマイナスだが、産休・育休に入る従業員一人ひとりの事情に目を向け、手厚くフォローをするとなると1企業にはなかなか難しいのも現状だ。そこで、子育て世代の従業員が抱える育児や復職の悩みに対し、企業や業界の枠を超えて向き合い、支援するサービスが、IT関連の企業2社による協業の形でスタートした。目指しているのは、手が届きそうで届かない、女性も男性も誰もが自分らしく働くことのできる社会だ。(廣末智子)</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>IT大手、インテックとメディックス、「D&amp;Iコンソーシアム」から発想生まれる</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>産休や育休明けの従業員の復職支援分野での協業を発表したのは、システム開発大手のインテック(富山市)と、デジタルマーケティングを手掛けるメディックス(東京・千代田)。展開するのは、「育児中の社員が自分らしく働けるようになるサービス」で、企業の人事部門にアプローチすることで、各企業が対象となる従業員の悩みに寄り添い、それぞれが希望に沿った働き方で復職できるよう支援する。</p>
<p>インテックはD&amp;Iを、社外の複数企業や有識者らと共に課題として取り組み、2022年4月から女性活躍推進やキャリア形成支援の在り方をテーマとする勉強会や意見交換会を隔週で実施。同年10月には20数社が参画する「D&amp;Iコンソーシアム」として発展・継続させ、その運営を担っている。</p>
<p>一方のメディックスは約2年前から育児中の働く女性同士がオンライン上で気軽にコミュニケーションをとり、それぞれの悩みに応じた専門家の講座などを通じて育児中の孤独感を軽減し、復職に役立ててもらうためのサービス、「<a href="https://lp.linkmam.jp/">Link MamⓇ</a>(リンク マム)」を提供しており、約3000人の会員がいる。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/03/zu01.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>インテックとメディックスが開始する産休や育休から復帰する従業員を支援するサービスのイメージ図</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>今回の協業によるサービスは、メディックスがインテックの「D&amp;Iコンソーシアム」に参画するなかで、両社がそれぞれの強みを最大限に活用し、産休や育休から復職する従業員のコミュニティを支援しようと生まれた。具体的には企業の人事部門向けに、産休育休中の従業員とのコミュニケーションを円滑にするための掲示板サービスや、復職した従業員の仕事と育児や家庭との両立を支援する状況把握サービス、企業内の先輩ママ・パパのつながりを創出するコミュニティサービスなどを提供する。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>4人に1人は復職時、上司や会社に悩み明かせず</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>2社によると、サービスに取り組む背景には、企業の人事部門が、産休や育休に入る従業員に対して、「パートナーは育児に協力的か」「いざという時に育児を手伝ってくれる両親らが近くにいるのか」といった、一昔前ならヒアリングできたことが、現在はプライバシーの観点などから聞きづらく、不安や悩みをピンポイントで把握できないことから的確な支援が行えず、結果として離職につながってしまっているという課題がある。</p>
<p>実際、2020年に民間コンサルタント会社が育休からの復職者564人に実施した調査では、7割が復職時に会社との面談を行っているものの、4人に1人は悩みや不安を「上司や会社に全く伝えなかった」と回答し、6割が復職後のキャリア展望を描けないままに職場復帰している結果が出ている。つまり、2社によるサービスは、こうした、企業が従業員に直接は聞きづらく、また、従業員も自分の状況を企業に伝えづらい側面があることが産休育休からの復職のネックになっていることに着目し、そこを改善することで、企業にとっても、従業員にとっても得るものが大きいプラットフォームにしていくことを目指している。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>ライフステージによって変化する悩み 4ステップでサービス展開</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>より具体的なサービスの内容、そしてそこに込めた思いを、メディックスのLink Mam推進室長を務める小谷中一樹氏に聞いた。</p>
</div>
<div class="elem_various">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/08/03/koyasashikae.jpeg"/></div>
<div class="elem_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>そこで、真っ先に出たのは、2年間で会員が約3000人にまで増えたLink MamⓇ事業を通じ、育児のさまざまな段階で悩みを持つ人同士が活発にやり取りする様子から、「この時期の女性の悩みが、子どもの成長とともに目まぐるしく変化することをあらためて実感している」という、上司としての目線での小谷中氏自身の彼女たちへの共感だった。</p>
<p>「産休前、出産直後、育休の前半、復職の直前、さらには復職後1年経ったころ、そして、子どもが保育園に入り、小学校に入学し、放課後は学童保育に預けていたのがそれも終わって……と、女性にはさまざまなライフステージがあり、その時々で違う不安や、新たな壁が現れる。社内だけでは同時期に同じ悩みを持つ人も少ないかもしれないが、企業を超えて同じサービスを活用することで、同じ境遇の人とつながるケースも多いはず。大事なのは、誰もが、自分らしく働くこと。そのための後ろ盾が、同じ境遇の人たちとのつながりと、自分自身の状況や気持ちを、上司をはじめ会社の周囲の人に分かってもらえているという状態だと思います」</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>育児と向き合う従業員が、その時々に自分らしい働き方を選択するため、同じ境遇の人たちや、会社との「つながり」をいかに自然につくっていけるか――。新サービスはそのためのステップとして、まずは、(1)みんなの状況を知る→(2)自分の状況を話す→(3)状況と価値観を可視化する→(4)状況と価値観を周囲に伝える、の4段階で構成しているという。</p>
<p>具体的には、最初の2段階で、専門家による各種のオンライン講座や、同じ悩みを持つ人たちとの「おしゃべり会」などを企画。さらに3、4段階では、対象となる従業員が仕事や家事・育児に関する質問にスマホで回答していくことで、自分1人では整理しきれなかった「家事・育児負荷の変化」や「数年後の希望の働き方」といった状況と価値観を可視化したり、そうした状況と価値観のうち会社に開示してもよい項目や公開範囲を選択するだけで、上司や同僚に共有できるシステムを提供する。一人ひとりがそうしたステップを踏み、会社側もそれらを活用することで、それぞれに状況や価値観の異なる多様な社員に対して、一律でないサポートが行える仕組みを自然と構築するのが狙いだ。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>今後は男性向けのコンテンツも　2026年度には500社以上導入が目標</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>小谷中氏によると、女性従業員の比率にもよるが、メディックスのように毎年新卒で男女を半々に採用している企業でも、従業員数に対する産休や育休の発生率は年間1%ほどで、企業が1社だけで従業員の産休・育休からの復職を手厚く支援するには限界があるという。こうした企業側の実情も分かるからこそ、同氏は「企業の規模を問わず、多様な人材が活躍できる組織づくりに活用していただけるサービスとして、社会課題の解決に貢献していきたい」と抱負を語る。サービスは現時点で母親を中心としているが、今後は男性の育休取得者向けのコンテンツも増やしていく方向だ。</p>
<p>一方、インテックの執行役員、福山朋子氏は、「メディックスのママ社員発案である『Link MamⓇ』を通じて子育て世代に寄り添う姿勢に感銘を受け、ご一緒させていただいた。当社のITソリューション構築力と、メディックスの子育て支援に関する豊富なコンテンツや運営ノウハウを組み合わせることで、より良いサービスを展開し、事業を世の中に発信していきたい」とするコメントを発表している。</p>
<p>両社は今後、サービスを順次拡張し、2026年度には500社以上の企業へ導入、ユーザーは10万人以上の国内屈指のプラットフォームとする計画という。事業が本当の意味での人的資本経営の実現に向け、「支援の対象となる一人ひとりが、社会的な弱者だから救わないといけないというのではなく、彼らが力を発揮してくれることで企業にとっても絶対プラスになる」(小谷中氏)サービスへと成長していくことを期待したい。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

子育て世代の人と企業の「つながり」支援へ　IT企業2社が協業、サービス開始

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/30/mujitop800_1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>全国初のMUJI BASEとして8月1日にオープンする、古民家をリノベーションした中長期滞在型施設「MUJI BASE KAMOGAWA」(千葉県鴨川市、良品計画提供)</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>良品計画は、空き家などの遊休資産を活用し、「MUJI BASE」と名付けた中長期滞在施設を日本各地に展開する。8月には千葉県鴨川市に、第一弾となる、築100余年の古民家にリノベーションを施した「<a href="https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/mujibase/kamogawa/">MUJI BASE KAMOGAWA</a>」をオープン。“一棟貸しの宿”として2泊以上の滞在者を受け入れ、地元鴨川の食と農をテーマに地域事業者とも協業し、生産者から農業を学びながら、鴨川の生活文化を体験できるプランなどを提供する。同社は企業理念に『感じ良い暮らしと社会の実現』を掲げており、今後、日本民家の空間的価値に現代のライフスタイルを掛け合わせたMUJIBASEを、無印良品ならではの地域再生と新たな暮らしの一つのカタチとして消費者に訴求していく考えだ。(廣末智子)</p>
<p>同社によると、MUJI BASEの展開に至った背景として、首都圏に人口が集中する一方、全国各地で使われていない古民家の増加や、失われていく郷土文化の継承が社会課題となっていることに着目。コロナ禍を経て働き方が多様化し、場所にとらわれないライフスタイルへと、人々の生き方が多様化する社会にあって、遊休不動産などを中長期滞在施設として活用することで、滞在者が「知らない土地で日常を過ごすなかで豊かな感性を育み、さまざまな生活の知恵を学ぶことができるような地域の拠点」とするコンセプトが固まったという。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>1棟目は東京からいちばん近い棚田の残る千葉・鴨川に</h2>
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<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/31/tanada.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>房総半島のほぼ真ん中、千葉・鴨川の中山間に位置し、東京から一番近い棚田として知られる「大山千枚田」の景観(<a href="https://www.city.kamogawa.lg.jp/site/kamogawa-kanko/816.html">鴨川市公式HP</a>より)</sup> </div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
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<div class="elem_paragraph">
<p>「MUJI BASE KAMOGAWA」は、東京からいちばん近い棚田として知られる大山千枚田が近くに残る鴨川市大幡地区にあり、日本の原風景を彷彿とさせる田園が広がる。木々や草花が生い茂り、鳥などたくさんの生き物が棲む、そのすぐ傍らで人が生きる里山の暮らしが残っている。</p>
<p>同社は2014年から同市内の釜沼北集落で、棚田保全と里山コミュニティの活性化を目指す「鴨川里山トラスト」活動をスタート、2017年4月には同市と「地域活性化に関する協定」を締結し、一企業としてこの地域での、これからの人と自然の共生の在り方を模索してきた経緯がある。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/30/sub1.png"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>築100余年の古民家を無印良品が企画・デザインし、リノベーションを施した(良品計画提供)</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>そうしたなか、2019年から社内研修施設として運用していた築100余年の古民家を今回、「MUJI BASE KAMOGAWA」としてリニューアルした。生まれ変わった建物は広い土間を活用したキッチンダイニング、和と洋を融合させた居間など、日本民家の空間的価値を残しながら、現代のライフスタイルに合致した無印良品らしいデザインとなっている。</p>
<p>最大収容人員は5人で、料金は5万5000円から(2泊3日の場合)。8月には千葉地域のブランドメロン「千葉アクアメロン」の収穫体験のほか、日本の酪農の発祥の地ともされる同県南部の牧場で、牛が自由に歩き回れる“フリーストール牛舎”での酪農について学び、餌やりなどを通して牛と触れ合い、新鮮な牛乳やバター、チーズを味わえるツアーなどもオプションとして提供する。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>宿泊予約は旅行コミュニティプラットフォームから</h2>
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</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>一方、同社は2022年9月に世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームであるAirbnb (エアビーアンドビー)の日本法人と、日本の宿泊施設の多様化と地域のにぎわいづくりに寄与することを目的に包括連携協定を締結。全国各地の空き家や地方自治体が所有・管理する住宅などの遊休不動産を共同でプロデュースし、良品計画がインテリアコーディネートやリノベーションを担当した施設をAirbnbのプラットフォーム上で予約できる仕組みを構築し、すでに北海道清水町の移住体験住宅(旧教員住宅)の運用例がある。これと同様にMUJI BASEも、宿泊予約は<a href="https://www.airbnb.jp/rooms/904742087208633715?source_impression_id=p3_1690191323_WdV4mQvufnjmjLhE">Airbnbのサイト</a>から受け付ける仕組みだ。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>『感じ良い暮らし』を体験し、さまざまな地域に居場所があるライフスタイルの可能性を</h2>
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</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>良品計画執行役員でソーシャルグッド事業部管掌を務める長田英知氏は、同社におけるMUJI BASEの位置づけを、「良品計画が地域の“土着化”を実現する上での重要な施策の一つだ」とし、今後について「数値目標は定めていないが、鴨川を含む南房総エリアのみならず、全国各地の空き家を活用しながら、積極的な展開を行っていきたい」と強調。</p>
<p>その上で、消費者へのメッセージとして、「MUJI BASEは、地域固有の暮らしや産業、文化を、無印良品が考える『生活の基本と普遍』に基づいて構築した、新しい暮らしの起点＝BASEとなるものです。宿泊される方には、MUJI BASEでの滞在を通して、当社のコンセプトである『感じ良い暮らし』を体験していただくとともに、さまざまな地域に居場所がある、新しいライフスタイルの可能性を感じていただきたい」と語っている。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

良品計画が全国で古民家などを改修した滞在拠点「MUJI BASE」を展開へ　無印良品ならではの地域再生、新たな暮らしを提案

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/19/main800.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>image credit : Booking.com提供</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>世界の消費者のサステナブルな旅行に対する関心がこれまでになく高まるなか、エネルギー危機など不安定な世界情勢を背景とする物価高の高騰によって、人々は、旅行費用を削減するか、あるいはコストは高くともサステナブルな旅行を選択するかのジレンマに陥っている――。世界最大級の宿泊予約サイト、Booking.com(ブッキング・ドットコム)が毎年行っている世界35の国と地域にわたる約3万3000人以上の旅行者を対象にした最新の調査でそんな傾向が浮かび上がった。</p>
<p>前提には、旅行者の49%が、さまざまなオプションなどによってCO2排出量の削減に貢献できるような旅先を選ぶ、「よりサステナブルな旅行はコストがかかり過ぎる」と捉えていることがあるものの、43%は「サステナブルな認証を受けた旅行のために追加料金を支払うことをいとわない」と回答するなど、全体として各人の責任ある旅行者としての自覚は強まっている。(廣末智子)</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>日本でも高まる関心　「経済的なインセンティブがほしい」が世界で上昇</h2>
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</div>
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<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/19/sub1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>8年目となる今回の調査は今年2月、直近12カ月間に1回以上旅行をした、あるいは2023年に旅行を計画している18歳以上の旅行者にオンラインで実施された。それによると、世界の旅行者の80%が「よりサステナブルな旅行をすることは自身にとって重要である」、76%が「今後1年間によりサステナブルな旅行をしたい」と回答。日本の旅行者も前者は80%、後者は前年度から10%増の56%がそう回答するなど、日本においてもサステナブルな旅行への関心が年々高まっていることが裏付けられた。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/19/sub2.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>一方、世界の旅行者の49%(日本の旅行者の43%)は「よりサステナブルな旅行はコストがかかり過ぎる」とする認識を示し、76%が(同75%)が「世界的なエネルギー危機と生活費の高騰が支出計画に影響を及ぼしている」と回答していることから、旅行費用の削減を余儀なくされるなか、どちらを優先するかの葛藤があることがうかがえる。</p>
<p>こうした状況を受け、世界の49%(同31%)が「エコフレンドリーな旅行の選択に対する割引や経済的なインセンティブがほしい」と回答しており、これは前年度に比べて世界で12%、日本で22%高い。具体的には世界の42%(同39%)が「よりサステナブルな選択をすることに対して、オンライン予約サイトを通じて付与される特別な無料特典や割引に換えられるポイントがあれば、よりサステナブルな旅行をするきっかけになる」としている。 </p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>情報発信かみ合わず 可視化された選択肢の少なさも課題</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>もっとも世界の51%の旅行者(同54%)が「サステナブルな旅行の選択肢が十分にない」と回答するなど、費用面だけではなく、限られた情報や可視化されている選択肢の少なさが、サステナブルな旅行のハードルになっていることは明らかだ。サステナブルな旅行の選択をする意欲があっても世界の44%(同53%)はその選択肢を「どこで見つけたら良いのか分からない」のが現状で、例えば世界の75%(同53%)が「現地の文化を代表するような本格的な体験を楽しみたい」と回答する一方で、40%(同47%)が「現地のコミュニティに還元できるツアーやアクティビティをどう探せばよいか分からない」とし、旅行者の求める情報と、旅行会社や宿泊先などの情報発信がかみ合っていないことを示唆している。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>旅先でも日常習慣取り入れ、「訪れた場所をより良い状態にして帰りたい」</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>では実際に、世界の旅行者の行動はどう変わっているのか――。調査では、68%(同54%)がエコバッグを、58%(同45%)がマイボトルを持ち歩き、60%(同34%)が同じタオルを複数回使用、45%(同23%)は「旅先でごみをリサイクルする」と回答するなど、「旅行者が旅先でも日常的な習慣を取り入れる割合は大幅に増加している」ことが分かった。</p>
<p>また移動手段に関しても43%(同36%)が「徒歩、自転車、公共交通機関を利用できるように観光計画を立てた」としているほか、43%(同22%)が現地での買い物の際、「小規模の独立系店舗を優先した」と回答。それら旅行先での行動を通じて66%(同56%)は「訪れた場所をより良い状態にして帰りたい」と、責任ある旅行者としての務めを自覚していることが読み取れる。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>39%は「サステナブルと謳う旅行がサステナブルだとは信じていない」</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>また世界の旅行者の65%(同52%)は、「宿泊施設がサステナブルな認証やラベルを取得済みだと分かった場合、その宿泊施設での滞在についてより好ましく感じる」、59%(同35%)は「次回予約を行う際はサステナブル認証を受けた宿泊施設を絞り込んで検索したい」、43%(同22%)は「サステナブルな認証を受けた旅行のために追加料金を支払うことをいとわない」と回答。一方で世界の39%(同28%)が「サステナブルと謳われている旅行の選択肢が実際にサステナブルだとは信じていない」としており、消費者が旅行に際しても“グリーンウォッシュ”に敏感であることが注目される結果も出た。</p>
<p>調査を踏まえ、ブッキング・ドットコムのグレン・フォーゲルCEO は「旅行需要が回復傾向にある一方で、生活費の高騰や気候変動への不安から、より低予算で地球に環境負荷をかけない旅行の選択肢を求める声が強まっている」と分析。その上で、「旅行は地球環境に対して良い影響を与え得るものであり、旅行者自身がサステナブルな習慣をとり入れたり、責任ある体験を求めることで変化を起こすことができる。今後も業界全体のパートナーと協力し、旅行者へのサポートと地域社会や環境のためにポジティブな見直しを先頭に立って行っていきたい」などと話している。</p>
<p>同社は2021年11月から、廃棄物や温室効果ガスの削減、自然の保護、節水、地元コミュニティの支援などのカテゴリーに沿った宿泊施設の取り組みをラベルで評価し、旅行者が宿泊予約時に検索・比較することのできる<a href="https://news.booking.com/ja/travel-sustainable-badge-launch/">「サステナブル・トラベル」プログラム</a>を導入。現在、世界95都市で「100%電気自動車」タグを使ってタクシーを検索・予約できるほか、フライトによる環境への影響についての透明性を高めるため、各航空会社のさまざまなオプションのCO2排出量を比較できるサービスなどを提供している。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

消費者は「よりサステナブルな旅行」を望む一方、物価高高騰でジレンマに――世界の旅行者調査　49%は「追加料金もいとわない」

Jeremy Osborn

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/us/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/11/1.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>さまざまな仕掛けがなされた店舗の様子 Image credit: Krukow</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>デンマークの小売大手<a href="https://coop.dk/">コープデンマーク</a>は、CO2排出量を大幅に削減するために、客が気候変動に配慮した買い物ができるよう行動科学に基づいた店舗づくりに取り組んでいる。</p>
<p>コープデンマークは、デンマーク国内で1000店以上を展開する会員制の食料品小売店だ。同社には200万人以上の会員がおり、18歳以上のデンマーク人のおよそ2人に1人が会員になっている。国内外のサプライヤーの総数は200万社を超えており、1週間に500万人以上が来店する人気チェーン店だ。それゆえに、同社は持続可能な食料品の購買行動や世界のサプライチェーンに影響力を持っており、国内でも独自の立場にある。(翻訳・編集＝小松はるか)</p>
<p>コープデンマークは気候変動にも厳格に取り組んでいる。食品製造に関わるスコープ3のCO2排出量を顧客の行動変容によって50%削減するという野心的な目標を掲げる。</p>
<p>2022年5月、同社はCO2排出量を削減するための革新的な手法を実験する取り組み「クライメートラボ(気候ラボ)」を立ち上げた。取り組みは段階的に行われ、第1フェーズではコープデンマークが単独で実施し、第2フェーズからは世界的に活躍する行動科学・ナッジデザインの専門組織<a href="https://www.krukow.net/">「Krukow Behavioral Design(クルーコウ・ビヘイビオラル・デザイン)」</a>(コペンハーゲン)とパートナーシップを結んで共同で行った。</p>
<p>クルーコウの創業兼CEOであるシリー・クルーコウ氏と、同社で気候変動対策部門の責任者を務めるジョナス・エングバーグ氏は5月、米サステナブル・ブランドがミネソタ州ミネアポリスで開催したイベント<a href="https://events.sustainablebrands.com/conferences/culture-change/?_gl=1%2Aoz8ww1%2A_ga%2AMjExNzIzNTYyNy4xNjc0NjU2NjI0%2A_ga_4GBPGV9S84%2AMTY4NzgyODUzMS40NS4xLjE2ODc4Mjg2MDUuNjAuMC4w&amp;_ga=2.70925200.1655451910.1687761083-2117235627.1674656624">「Brand-Led Culture Change」</a>(ブランドが主導する消費文化の変革)に登壇した。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/us/detail/__icsFiles/afieldfile/2023/07/11/2.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph"><sup>ナッジを使った解決策の事例を説明するクルーコウCEO  Image credit: Jeremy Osborn</sup></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>2者によると、第1フェーズでは1つの店舗で実証実験を行った。店舗の全面的なリブランディングを行い、核となる新たなビジュアルアイデンティティを導入し、人気のある商品群のなかでも最も気候変動に配慮した2200点の商品には「気候変動に最も配慮したチョイス(選択)」であることを伝えるラベルを貼り付けた。コープデンマークが編み出した選択肢を示すことで、顧客が買い物の際に気候変動に配慮した選択をするよう促そうとする狙いがあった。</p>
<p>第1フェーズの実験で前向きな結果が得られたものの、従業員らは行動変容を促すためにはさらに全体的なアプローチが必要だと考えた。それがクルーコウ社とのパートナーシップにつながったのだ。第2フェーズでは第1フェーズでの経験とクルーコウ社の専門知識を生かした。顧客がより気候変動に配慮した買い物を選択でき、店内での買い物全体がより気候変動に配慮したものになるように、顧客を誘導する力強い視覚的なきっかけをつくったのだ。具体的には小さく繊細なナッジ(そっと後押しする仕組み)などの単一のビジュアルボキャブラリー(視覚的言語)を強化し、店全体に仕掛けを張り巡らせた。</p>
<p>クルーコウ氏は米サステナブル・ブランドの取材に対し、「もし顧客に何を望んでいるかをたずねたら、より良い選択をするためのより良い情報が必要だと答えるだろう。しかし、顧客が本当に望んでいるのは、より良い選択ができるよう総合的に導いてくれる環境だ。情報はその一部ではあるものの、それだけでは十分ではない」と語った。</p>
<p>第2フェーズでチームは、より環境に配慮し、「野菜を増やし、レッドミート(牛・羊の肉)を減らす」買い物を顧客が行えるよう、案内・促進する店舗づくりを行い、気候変動に配慮した一連の買い物体験「クライメート・ジャーニー(気候の旅)」を考え出した。それには、気候変動に配慮した選択が行われるように取り入れた細かいナッジが多数盛り込まれた。</p>
<p>こうした工夫により、同社はわずか6カ月間で全商品分類における購入選択によってもたらされる気候変動への影響を14％削減し、同時に食品廃棄も67%削減するという見事な結果を生むことに成功した。消費者調査では、消費者の意識に大きな変化がみられた。「気候変動に配慮した食品を選択するよう効果的に導かれたと感じる」と回答した割合は、7%から一気に65%に増加した。</p>
<p>店舗のデータによると、今回の結果には人口動態の偏りがなかった。特定の層やターゲット市場に向けたものというよりも、クルーコウ氏の言う「人間の脳に合わせてデザインした」プログラムをつくったことで、さまざまな仕掛けが顧客の行動変容に効果的に働いたのだ。さらにコープデンマークでは、平均的な買い物かごに入っている肉の量が他店より少ないことも判明したという。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>成功事例を別の店舗へ展開</h2>
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<div class="elem_paragraph">
<p>実証実験を行った店舗で大成功を収め、クルーコウ氏とエングバーグ氏は現在、こうした取り組みを他店にも拡大していこうと考えている。第2フェーズのプログラムには94の異なる行動デザインが含まれており、次のフェーズではプログラムをさらに多くの店舗へと展開するという。</p>
<p>エングバーグ氏は「取り組みを拡大していくことは文化的に難しい挑戦ではない。顧客の74%は気候変動に配慮した買い物の選択肢を持てるよう、さらなる助言がほしいと答えている。また、第1フェーズにおいて気候変動に配慮した食の選択を促進することが収益の増加にもつながることが証明されたため、取り組みに反対する声も最小限にとどまっている」と話す。</p>
<p>収益について、同氏は5月のイベントに登壇した際、低炭素の食品は利益率が高いため企業にとって有益だと強調していた。例えば、コープデンマークでは牛肉よりもニンジンの方が貢献利益は高い。</p>
<p>取り組みを成功させる上では店舗で働くスタッフも重要な存在だ。エングバーグ氏は「スタッフは非常に熱心で、欠かすことができない共同クリエイターであり共同デザイナーだ」と話す。</p>
<p>「スタッフは、各店舗で何が上手くいき、何が上手くいかなかったのか、顧客が何を望んでいるかについて経験から培った知識・見解を持っている。また例えば、スタッフが『バナナとアボカドがなぜ気候変動に配慮した商品なのか？非常に遠い場所から運んでくる必要はないのではないか？』などといった質問を受けたとき、彼ら彼女らが自信を持って取り組みを伝えられるようにする責任が私たちにはある」</p>
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<h2>店内の一部だけでなく全体的に取り組むことが重要</h2>
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<p>クルーコウ氏はさらに続けて、「われわれは従業員の知見を生かし、店舗内での全体的な取り組みがいかに効果的かを示してきた。例えば、ラベル付け、POS(販売時点情報管理)の使用、統一されたサイネージのデザイン、店舗のレイアウトといった総合的な購買経験に重点をおいてきた」と語り、コープデンマークが今回の成功事例を事業全体に拡大していくことを、非常に楽しみにしているという。</p>
<p>コープデンマークは行動科学に基づく革新的な戦略を構築することで、顧客を上手く引きつけ、ブランドの資本を向上させ、すべてのスコープにおいて気候変動への影響を低減、さらに収益性も上げた。今回の取り組みでは、コープデンマークのみにとどまらず他の小売業者にもフレームワークを提供する計画だ。さまざまな企業が気候変動・サステナビリティ目標を達成するために顧客の協力を得やすくする新たなチャンスをつくろうとしている。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

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テーマ / 社会 social

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