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寺町幸枝

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/story/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/25/01650461_1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">日本初のフードバンク団体「セカンドハーベスト・ジャパン」の創設者、マクジルトン・チャールズCEO<br />©Wild Tame</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>「なぜNPOには、行政との人事交流がないのか」とは、日本初のフードバンク団体「セカンドハーベスト・ジャパン(東京・台東、以下2HJ)」の創設者、マクジルトン・チャールズCEOの嘆きだ。10月に恒例のシンポジウムを開催した2HJ。フードセーフティーに向けたネットワーク構築のために、16年の歳月を費やしてきた同組織は、企業との取り組みが広がる一方で、未だ行政との関係性が脆弱であることを危惧している。(寺町幸枝)</p>
<p>シンポジウムは、食品ロスを必要な人に届ける「フードバンク」に関わる多くのステークホルダーが一堂に会し、取り組みを進める企業や団体の現状報告や意見公開、認知拡大を行う場として、2HJが2007年以降毎年開催している。</p>
<p>行政側の代表として農林水産省の担当者が発表した後、個別取材に応じた2HJのチャールズCEOの口からは、行政との間の協力関係について厳しい意見が聞かれた。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>「受け取る」拠点に支援を</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>今年9月、フードバンクの手引きを作成したという農林水産省は、供給側の不安払拭が課題であり、不正転売や衛生管理などの不安が拭えれば、現在約357万トンあるといわれる日本の「事業系」が出す食品ロスの削減につながるのではないかと考える。</p>
<p>しかし、2008年の時点で2年という歳月を費やし、企業や受け入れ先を含め、様々な関係者へのリサーチをもとに、フードバンキングに関するマニュアルを作成していた2HJにとって、彼らの作成したものを認めず、税金を費やして、新たな手引きを作った行政に対して、不審感を抱かずにはいられなかったようだ。</p>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/story/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/25/02400267.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">©Wild Tame</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>「(日本の)フードバンキングにおいて今一番の課題は、(提供できる)食べものがそこにあるにも関わらず、サプライチェーンが構築できていないために、人々に届けられないということだ。我々のリソースに対して、多くの需要があるにも関わらず、その食べものを受け取る場所がなければ、それは需要がない状況と同じだ」と話す。</p>
<p>こうしたピックアップ拠点こそ、行政が積極的に担うべきだが、現時点ではまだ2HJが目指す拠点数(東京都内で37拠点)、や規模(10万人が十分に食料を受け取れるネットワーク作り)へは全く届いていない。</p>
<p>協力先が1500社を超えるまでに広がり、同組織の認知度も高まった一方で、資金難と、東京の人口に対して提供できる食品の規模の小ささを「恥ずかしい」と語ったチャールズCEOからは、行政に対する厳しい指摘が続いた。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>行政とNPOの溝、人的交流で狭まる</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/story/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/25/03400267.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">©Wild Tame</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>７割の日本人は NPOを信頼していないといわれる。その影響を受けてか、NPOと行政の人的交流は、民間企業のように行われてはいない。もしNPOと行政間で、4、5年というロングスパンの人的交流が行われれば、お互いの問題点を理解し合い、さらに人的ネットワークも構築ができるに違いないと話すチャールズCEO。</p>
<p>今後の東京、そして日本におけるフードバンキング活動の発展には、関係するステークホルダー間の協力なしには進まない。そのためにも、お互いの問題点を晒し出し、対等なパートナーシップをもとに、支援環境の改善を目指さねばならないことが、今回改めて明確になった。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>ニッスイ：契約までに1年半を費やした</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/story/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/25/04500333.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">シンポジウムには、フードバンクに関わる関係者を始め、多くの市民が駆けつけた<br />©Wild Tame</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>一方で、企業によるフードバンクの支援活動は着実に広がっている。シンポジウムでは、日本水産とセブン＆アイ・ホールディングスが取り組みを紹介した。</p>
<p>20世紀初頭から、水産物品を扱う日本水産株式会社(以下、ニッスイ)は、2HJの黎明期から関わっていた「ニチレイフーズ」の取り組みをテレビで見たことをきっかけに、サプライチェーンマネージメント(SCM)活動の一環として、2HJと通じた支援ができないか模索したという。</p>
<p>転売、再販の回避やトレーサビリティの確保といった諸問題を一つずつ解決し、1年半を要して契約にこぎつけた同社は、最終的に、枝豆、つくね、唐揚げなど、海外生産分の中で、検査のための抜き取りを行ったために、まとめて出荷ができなくなった商品を、寄付することになったという。</p>
<p>冷凍品の配送も、各団体に届けるまでニッスイが担当している。そのため費用がかかるが、捨てるにも費用がかかることを考えれば、企業としてその活動に意義を見出しているという。</p>
<p>「命をつなぐ大切な食べもの」として、多くの子どもを支援する受け入れ団体から、貴重なタンパク源を寄付してもらえていることで感謝されているという。2015年は3.5トンだった寄付量も、2017年には12.6トンに増量している。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>セブン＆アイ：食品ロス削減の一環として</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/story/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/25/400406.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">2HJのキャンペーンポップ。企業・団体との協働の取り組みは着実に広がっている。<br />©︎寺町幸枝</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>スーパーマーケットやコンビニエンスストアを運営するセブン＆アイ・ホールディングスは、「食品ロスを出す可能性が高い業種、企業である」と自社を認識している。その上でサステナビリティ経営に取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)を本格的に業務に取り込んでいる同社は、2016年4月から、2HJへの活動協力を行っている。</p>
<p>最初のきっかけは、ボランティアを派遣する人的支援であり、その後イトーヨーカドーやセブン・イレブンの一部店舗から寄贈商品(菓子、加工食品含む)の寄付に発展したという。</p>
<p>さらにセブン＆アイ・ホールディングスの最大の特徴は、食品の支援だけでなく、店舗運営を行う企業ゆえに撤退店で出る備品や什器などを2HJに支援することで、同組織の運営に関わる部分にも手を差し伸べられている点だ。</p>
<p>同社のケースから、フードバンキング支援に、食品提供以外の形や手法があることが明らかにされた。</p>
</div>
</div>
</div>
<p></div>
<p></p>

ニュース

フードロス

環境 environment

フードバンクNPO「行政との協力関係、未だ脆弱」

吉田広子

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/17/01500333.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>サッポロホールディングスは、国産レモンの生産量を安定的に確保するため、広島県大崎上島町でICTを活用したレモンの栽培試験に取り組んでいる。国内ではレモンの需要が増す一方で、生産者の高齢化といった課題が大きくなっている。「ポッカレモン100」などを販売する同社はICTを活用することで、レモン栽培の効率化、果実の高品質化を図り、国産レモンの生産振興を目指す。(オルタナ編集部=吉田広子)</p>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/17/02300225.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">広島県大崎上島のレモン生産地</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>国産レモンの生産量は約1万トン、そのうち約6割が広島県で生産されている。国内のレモン需要は5万5千トンで、生鮮・加工品ともにほとんどを輸入に頼っている状況だ。国産レモンの需要が拡大するなか、サッポログループではその安定的確保が課題になっているという。</p>
<p>背景には、レモンの生産が日射量の確保のために急な斜面で行われることが多く、国内の生産者の高齢化が進む現在、栽培面積の拡大や新規就農者の参入、それに伴う生産量の拡大が進んでいないことがある。</p>
<p>そこで、サッポロホールディングスは、ルートレック・ネットワークス(神奈川県川崎市)と共同し、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を使用したICTによる国産レモン栽培技術を確立するための実証試験を始めた。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_various">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/17/03400300.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">圃場に設置されたゼロアグリ</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>ゼロアグリは、栽培データの蓄積と、それによる潅水・施肥をAIにて自動化できることが特長。レモン生産を効率化するほか、適切に制御された潅水・施肥でレモン果実を高品質化することが期待されている。</p>
<p>サッポロホールディングスグループR&amp;D本部グループ研究戦略推進部の中村剛部長は「今回のIT技術による省力栽培は生産者の方々に収量アップだけでなく、作業を軽減し休日を取っていただくことを可能にするもの。収量向上と作業量軽減により、若い生産者の新規参入にもつながってほしい」と語った。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_link emphasis">
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</div>
<p></div>
<p></p>

経済 economy

テクノロジー

サッポロ、ICTを活用し国産レモンの生産を支援

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/12/01600418.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">バングラデシュより来日したシーラさん(中央)や、歌手の一青窈さん(左から2人目)らがトークイベントに登壇した(10月11日、都内で)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>国際NGOプラン・インターナショナル(以下プラン)は「国際ガールズ・デー」の10月11日、都内でトークイベントを開いた。このガールズデーは、性別や年齢によって二重の差別を受ける途上国の少女に焦点を当て、その解決に向け世界各国で啓発を訴える取り組みだ。日本ではこの日を中心に、バーニーズ　ジャパン(東京・渋谷)など13の企業が賛同し、都内で映画上映や写真展などのキャンペーンイベントが展開された。(オルタナ編集部=堀理雄)</p>
<p>10月11日の国際ガールズ・デーは、子どもの権利や貧困問題に取り組むプランが国連に働きかけて制定されたもので、2012年から毎年、各国で取り組みが行われている。</p>
<p>今年のテーマは「早すぎる結婚」だ。国連人口基金によれば、途上国では3人に1人の少女が18歳未満で、9人に１人の少女が15歳未満で結婚しているとされており、女性の健康や妊産婦の死亡率に大きな影響を与えているといわれている。</p>
<p>11日のトークイベントでは、結婚式直前に家から逃れた経験を持つバングラデシュ人のシーラさん(19)が登壇。シーラさんが14歳の時、父親が大きなけがをし、早すぎる結婚を迫られた。</p>
<p>経済的にも学校に通うことが難しい状況だったが、プランの支援を受け、同団体が運営する教育センターで小さな子どもに勉強を教えながら、自身も学び続けた。シーラさんは「教育を受けた女の子がどれだけ力を持っているか示したい」と力を込めた。</p>
<p>国際ガールズ・デーの趣旨に賛同した歌手の一青窈さんも登壇し、「まず(現地の状況を)見て感じることを通じて、自分が動くきっかけにしてほしい」と話した。</p>
<p>今回のイベントの特徴の一つは、企業との協働だ。トークイベントの会場となった高級衣料・雑貨店「バーニーズ　ニューヨーク六本木店」を運営するバーニーズ　ジャパンは、国際ガールズデーへの賛同のほか、3月8日の国際女性デーにもジェンダー平等に関する取り組みを行っている。</p>
<p>同社ウィメンズPRの山本有衣さんは「ファッションに関心を持ち店舗に来るお客さまや、弊社で働く社員は比較的女性が多いということもあり、女性と男性がともに活躍できる社会を目指す活動を行っている。2つの記念日とも存在自体を知らない人が多く、今後も継続的に活動を続けていきたい」と話した。</p>
<p>プラン広報マーケティング部広報チームの平田泉さんは、「NGOは人や資金に限りがある。企業との協働でイベントの面的な広がりや深みを出すことにつながる一方、企業としても社会に向けた発信の機会にもなるのではないか」と期待する。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/12/02500328.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">トークイベントはバーニーズ　ニューヨーク六本木店の店内で開かれた</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p></div>
<p></p>

社会 social

ダイバーシティー

「国際ガールズ・デー」企業13社がコラボ参加

中島洋樹

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/18/500375.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">包括連携協定調印式の田辺信宏・静岡市長(左)と高井尚一郎・内田洋行 取締役常務執行役員 営業統括グループ 統括</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>静岡市と内田洋行はこのたび、地方創生の推進に向けた包括連携協定を締結したと発表した。静岡市は昨年、人口が70万人を割り込み、政令指定都市の中で人口が最小であることから、人口減少の抑制と地方創生が喫緊の課題となっていた。静岡市は内田洋行の持つ職場環境、教育現場、街づくりにおけるICTを活用し、移住者を増やし地方創生を図りたい考え。内田洋行は静岡市への技術提供を通じ、新たなビジネスモデルの構築を模索する。(オルタナ編集部=中島洋樹)</p>
<p>包括連携協定は9月13日に締結された。有効期間は2022年3月31日までであるが、双方から終了の申し出がない場合、自動更新され、以降1年ずつ有効期間が延長される。 </p>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/18/400266_1.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">包括連携協定調印式での署名の様子</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>次の4つの分野で両者が協議し、具体的な連携内容などを決定する。</p>
<p>1.静岡市への移住促進に向けた取り組みに関すること<br />2.質の高い行政運営に関すること<br />3.未来に向けた教育環境の整備に関すること<br />4.その他、地方創生の推進に関すること</p>
<p>週1回程度、関係者が顔を合わせ協議しているとのことだ。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>静岡市企画局企画課移住定住推進係の担当者よれば、静岡市はここ数年、人口減少が続いており、「人口減少の抑止と地方創生が喫緊の課題」だという。</p>
<p>昨年、人口は70万人を割り込み69万9421人(2017年4月1日現在)となり、政令指定都市の中で初めて人口が70万人以下となった。人口減少の主な要因としては、静岡市に拠点を置く大企業が少ないことが挙げられている。</p>
<p>そのような背景から、同市はシェアオフィスの設置など、テレワーク導入支援を通じた企業誘致に積極的だ。行政サービスの簡素化につながる市職員へのテレワーク導入にも前向きに取り組んでいる。</p>
<p>移住定住推進係の担当者は、「包括連携協定により、内田洋行の持つ職場環境、教育現場、街づくりにおけるICT技術を提供していただく。それにより、市内にオフィスを持つ企業の働き方改革推進支援や、教育環境を充実させることで移住者を増やし、地方創生を図っていきたい」と力を込めた。</p>
<p>内田洋行 広報部の深澤琴絵氏は「静岡市との包括連携協定を結ぶことにより、自社の持つICT技術を、働き方改革、学び方改革、場と街づくり変革の3つの課題解決に役立てていただきたい」とし、「新しいビジネスモデルの構築を模索していきたい」と強調した。</p>
<p>包括連携協定締結後の最初の取り組みとして、9月28日～10月2日の期間で、同社の今年度の新入社員が同市役所で共同研修などを行う予定だ。その中にはシステムエンジニアの新入社員が同市役所内でテレワーク環境の構築を行いながら、自身の技術研修も兼ねる内容となっているものもある。</p>
<p>同社はICT以外でも、「場と街づくり変革」ですべて国産木材を活用した空間づくりを展開し、全国の自治体と地方創生に取り組んでいる。</p>
<p>深澤氏は「静岡市との今回の包括連携協定により、得られた経験、データの蓄積から、今後、他の自治体とも課題解決に向けて包括連携協定を締結していきたい。当社の持つ技術を活かし、自治体の課題解決に取り組んでいきたい」と抱負を語った。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

話題のキーワード

地方創生

静岡市と内田洋行、地方創生へ包括連携協定を締結

辻陽一郎

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/500280.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>京都府は8月、住友生命、第一生命、日本生命、明治安田の大手生保4社と地域活性化包括連携協定を結んだ。自治体が、地域包括連携協定を同一業種の複数企業と同時に結ぶのは珍しい。複数の営業拠点・営業社員のネットワークを持つ生保4社と連携することで地域社会の発展に取り組んでいく。社員によるがん検診などの受診推奨の啓発活動や訪問と合わせた地域見守り活動を府内全域に拡げていくという。(辻陽一郎)</p>
<p>地域活性化包括連携協定の連携項目は以下の6点である。<br />1.健康増進に関すること<br />2.こども・少子化対策に関すること<br />3.働き方改革・女性の活躍推進に関すること<br />4.地域の安心・安全、防災対策に関すること<br />5.障害者支援に関すること<br />6.スポーツ振興に関すること<br />7.企業支援に関すること<br />8.その他地域活性化及び府民サービス向上に関すること</p>
<p>このうち「健康増進に関すること」では、健康寿命を伸ばすことを目的に、がん早期発見など各種啓発の取り組みを協力して行う。京都府が2016年に行った調査では、がん検診未受診が65％にも上った。疾病を早期に見つけ、適切な治療をしていくことが重要なため、がん検診の受診率向上を目指す。</p>
<p>京都府企画総務課担当者は「生命保険会社との協定で、がん検診の啓発に期待している。ノウハウを持っている方々なので、単なる啓発ではなく知識をもった社員の方に推奨してもらうことが重要」と話した。がん検診・特定健診等の受診勧奨に関する資料作成や資料配布等の啓発活動を実施する。</p>
<p>多くの自治体が企業などと地域包括連携協定を結んでいるが、同業4社と同時に結ぶことは珍しい。担当者は4社と結んだことで生保のもつネットワークを活かすことできめ細やかな取り組みができることに期待しているという。高齢者の見守り活動では、これまでも生保の社員が営業の際に、健康状態を見るという連携を一部地域で行ってきた。今後はネットワークを活かし、府内全域への拡大を目指している。</p>
<p>京都府と生保4社双方の資源を有効に活用した協働によって、地域の活性化につなげていく。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

京都府と大手生保4社が協定、地域社会の発展に貢献

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/28/500365.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">業務提携に合意し、握手を交わす日本ピザハット・中村昭一社長(左)と昭和シェル石油・亀岡剛社長</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>昭和シェル石油と日本ピザハット(横浜市・中村昭一社長)はこのほど業務提携に合意し、共同出店を行うと発表した。共同出店は、顧客にとっての利便性向上と新たな価値の提供を主な目的としている。今回の共同出店を通じ、両社は既存店舗ではサービスを展開しきれなかった顧客を取り込み、収益につなげていきたい考え。年内に1号店をオープンさせ、2023年までに全国で100店舗を出店していく予定だ。(オルタナ編集部=中島洋樹)</p>
<p>共同出店は、昭和シェル石油(以下、シェルと表記)が既存店として展開している敷地内に、日本ピザハット(以下、ピザハットと表記)の店舗を新規開設するケースと、両店舗ともに新規開設するケースの2通りを想定している。</p>
<p>シェルの広報担当者によれば、今回の共同出店は変化し続ける消費者1人1人のニーズに応える「リビング(生きている)サービス」の一環であると説明する。</p>
<p>ワンストップで給油とピザの購入が可能となることで、顧客の日常生活を効率化し、他の活動に費やす時間を増やすことができるようになる効果を期待するものだ。さらに、ワンストップにより、温室効果ガス排出削減や、交通渋滞の改善について効果が期待できるとしている。</p>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/28/500314.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">共同出店店舗のイメージ</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>シェルはこれまでも、2006年からLAWSONと共同出店を行うなど、異業種との協働に積極的に取り組んでいる。共同出店により、リビングサービスを前面に打ち出し、差別化を図り、新規顧客層を獲得したいとしている。</p>
<p>ピザハットの広報担当者は今回の共同出店に対する効果を次のように説明する。</p>
<p>「従来の単独型の既存店舗では、当社のピザを購入する目的で来店するお客様がメインだった。今回シェル社で給油されるお客様に対して、『給油と一緒にピザが購入できるなら、一緒に買っていこうか』と思われるよう取り組んでいきたい。そうなることで普段当社のピザを購入していない層にも、サービス展開を図ることができる。共同出店が新規顧客層の開拓につながることを期待している」</p>
<p>既存店舗と同様に商品割り引きサービスを展開し、ピザを含む商品のデリバリーも行うという。敷地内にスタンドがあることから、「デリバリー用バイクの給油も容易になる」と他のメリットも期待する。</p>
<p>今回の共同出店を通じて、両社ともに新規と顧客層の獲得を目標に掲げている。背景には日本の人口減少があり、その中で顧客の支持を得て、「持続可能な企業」として存続するための取り組みであると言える。<br />今後の予定について、シェルの広報担当者は「1号店のオープン時期や場所は未定」としながらも、年内に1号店をオープンさせる予定であると説明した。また、2023年までに全国で100店舗を出店していくという。</p>
</div>
</div>
</div>
<p></div>
<p></p>

シェルとピザハット、異業種コラボで共同出店

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/09/500262.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>サイボウズと大阪府八尾市は8月3日、「持続可能な地域づくりに関する連携協定書」を締結した。両者はSDGs(持続可能な開発目標)の目標11「住み続けられるまちづくりを」に焦点をあて、中小企業の支援や児童虐待防止といった社会課題の解決にITを活用することで、地域の持続的発展を目指す。8月8日に八尾市で始まったものづくり拠点「みせるばやお」の取り組みでも、早速技術の活用が始まっている。(オルタナ編集部=堀理雄)</p>
<p>「チームワークあふれる社会をつくる」を理念とする同社は、データをインターネット上で共有し様々な環境からアクセスできるクラウドの技術を活用し、社会課題解決の支援に力を入れている。</p>
<p>サイボウズ社長室の野水克也フェローは「近年深刻化する地方企業や中小企業の人材不足、人口減少という課題をクラウドの活用によって解決するという観点から、中小企業が多く集まり地域活性施策に積極的な八尾市と連携することになった」と説明する。</p>
<p>八尾市は8月8日、駅前の商業施設のワンフロアに、ものづくり拠点「みせるばやお」をオープンした。地域のものづくりを中心とした企業74社が参画し、各企業の特殊な技術やアイデアを「見せる場」として開かれた。</p>
<p>広く市民に開かれたスペースとして、体験型のワークショップや展示を通じ、これまで各社のなかでしか知られていなかったものを社会に広めていこうという取り組みだ。将来の産業を担う人材育成にもつなげることをねらう。前出の野水フェローによれば、すでにワークショップの参加者管理や、電子掲示板などにITの導入を進めているという。</p>
<p>また今回の提携では、児童虐待の防止にも取り組む方針だ。</p>
<p>サイボウズは児童福祉関係者の連携をITシステムで支援する「なくそう！子どもの虐待プロジェクト2018」を進めている。6月下旬には児童相談所向けにクラウドサービスを5年間無料とする特別プランを立ち上げ、現在問い合わせも複数届いているという。</p>
<p>八尾市の子育て総合支援ネットワークセンター担当者は「児童虐待の防止にとって、関係機関の情報の共有は重要だ。これまでもそうした取り組みは行ってきているが、ITやICTの導入でより早く正確に情報を共有することで、職員間でのネットワークを密にし、虐待を未然に防いでいく。扱う件数が増加している中で、様々な事務作業の効率化にも貢献できるのではないかと考えている」と話した。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

まちづくり

サイボウズと八尾市がSDGsで連携、虐待防止にも

G☆Local Eco！

青木 茂樹

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>2.Greenest Cityへの行政・企業・市民の連携</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>バンクーバー経済委員会が作成したSTATE OF VANCOUVER’S GREEN ECONOMY 2018によれば、①バンクーバー市の政策と②企業のイノベーション、そして③市民の需要が連携することでこれらを達成しているという。</p>
<p>実は空港からダウンタウンへ車で移動すると、気がつくことがあった。空港からの高速道路が無く、ひたすら一般道を走っていくのである。そこで地図を見て気がついたのであるが、街中には高速道路が存在しないのである。</p>
<p>STATE OF VANCOUVER’S GREEN ECONOMY 2018によれば、1960年代にバンクーバー市は政策として車中心の社会ではなく、居住性を選択し、北米で唯一、街中に高速道路を持たない都市となったという。</p>
<p>むしろ地図にはメトロ(スカイトレイン)と自転車ルートが示され、自動車や人との道路の共有が示されている。こうして徹底した炭素削減へ向けた公共交通と人力による移動の推奨が進められている。　</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/700458.png"/></div>
<div class="m_paragraph">「Metro Vancouver Cycling Map-West」より一部抜粋</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>この市の環境政策を支える企業として、ゼネラル・フュージョン、カーボン・エンジニアリングなどの起業家マインドをもった企業が集まることで、バンクーバーはエコシステムのスタートアップ企業が集まる世界有数の街と認知されている。</p>
<p>これらの企業では、エコシステムをつくるために互いに連携しながら競争や協調していくという規律が産まれており、現存する産業部門を乗り越え、目覚ましい解決方法が産み出されることとなっている。</p>
<p>そして環境に優しい施策の究極の駆動力は“需要”である。2030年までに新たな建物は排出物ゼロを目指しているが、環境保護に価値をおくバンクーバー市民の考え方こそが、こうした需要を牽引していくことになっている。</p>
<p>まさに行政、企業、市民の連携が好循環となってサステナビリティへのイノベーションを引き起こしているのだ。 </p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>3.ダイバーシティ×サステナビリティ×ビジネス</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>バンクーバーには世界のトップ校として名高いブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)がある。湾岸沿いの山々のなかにある広々とした大学であるが、現在のカナダの若き首相ジャスティン・トルドー氏ら歴代４名の首相と７名のノーベル賞受賞者、オリンピックでは67名のメダリストを輩出した名門校である。</p>
<p>ここで特筆すべきはUBC人類学博物館であろう。先住民のトーテムポールを始め、世界の民族の文化歴史の所蔵品を一覧できる博物館である。私もダウンタウンから地図を片手にサイクリングロードを自転車で快適に走りながら向かった。</p>
<p>行く先々で地図を眺めていると、カナダ人の気質であろうか必ず「何を探しているんだ？」と声を掛けてくる。「UBCの博物館に行くつもりなんだが」と応えると、「あそこは素晴らしい博物館だ」と我が事のように誇らしげに話し出すのだ。やや長めの説明を聞きながら、まさにダイバーシティこそが彼らのアイデンティティとなっている背景を知ることとなった。</p>
<p>こうした博物館の収蔵品も優れているのだが、バンクーバーのギフトショップを覗くとさらに面白い。</p>
<p>今年のサステナブル・ブランド国際会議では、マイクロプラスチックの話題が筆頭であり、会議でもペットボトルを使用しないように金属製ボトルが配られ、ウォーターサーバーから水を入れて利用した。こういう時代がくるのかなと思っていたら、すでにギフトショップには、先住民アートの金属製ボトルがつくられ、ズラッと並べられていたのだ。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/5257001.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">先住民アートの金属製ボトルのお土産(2018年6月、筆者撮影)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>また先住民アートが施された皿やトングも、原料は再生ガラスでつくられているという。</p>
<p>まさにダイバーシティという文化がサステナビリティと相まって、ビジネスとして展開されていることを知り、私はこの街の毛細血管の細部にまでサステナビリティが染み込んでいるという凄さを体感したのである。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/7005252.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">先住民アートが施されたサステナビリティ関連のお土産品(2018年6月、筆者撮影)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>&#8211;おわり&#8211;　　<a href="http://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/1190588_1535.html">&#8211;前編に戻る&#8211;</a></p>
</div>
<p></div>
<p></p>


<p></p>

コラム

行政・企業・市民の連携が好循環を生むGreenest City–後編

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/700525.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">バンクーバー国際空港の先住民アートのモニュメント(2018年6月、筆者撮影)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>バンクーバー国際空港に到着すると、いきなり巨大なトーテムポールや先住民アートのモニュメントがあちらこちらに置かれているのに圧倒された。</p>
<p>さらに出発ロビーには、水と緑と光に溢れた室内空間にベンチやソファーが点在していて、とても居心地の良い空間が演出されているのだ。</p>
<p>過去に排斥してきた先住民の問題を反省し、客観・中立的に取り上げた博物館はあっても、暗い過去を今やダイバーシティや地域文化の顔として前面に出している街は少ない。</p>
<p>また免税店がずらっと並ぶ出発ロビーがあっても、自然の居心地の良さをウリにした空港も少ないだろう。この空港は、6月のサステナブル・ブランド国際会議2018に訪れた私に衝撃的な印象を残し、この街への期待感が高まることとなった。</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/525700.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">室内に水と緑が広がるバンクーバー国際空港の出発ロビー(2018年6月、筆者撮影)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>1.サステナビリティを体現する街 バンクーバー</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<div>
<div>昨年のサステナブル・ブランド国際会議は<a href="http://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/1189109_1535.html">デトロイト</a>で開催され、破綻した街が新たに再生し始めたことを知ることができた。</p>
<p>今年は2020年までに世界で最もGreenest Cityを目指すというバンクーバーである。</p>
<p>ここは2040年までに排出ゼロや環境に配慮した交通体系・土地利用計画を、2050年までに再生可能エネルギー100%への転換といったコミュニティ計画を立てている。</p>
<p>そして、自然と街の調和、民族の多様性、再生可能エネルギーの活用、新たなサステナブルな業種への雇用の創出など、まさに街自体がサステナビリティを体現した姿を現しつつある。</p>
<p>今回のコンベンションセンターも、ダウンタウンの一角にありながら、一方は海辺に面して周囲にレストランが配置され、対岸の山々を眺めながらの素晴らしい立地にある。レストランでは地ビールを始め、地域の食材を活かした食が提供され、Eat Local, Drink Localがキーワードとなっている。</p>
<p>一方、日本の会議場は海辺にありながらも見本市や国際会議が終わればそそくさと帰りたくなるような周辺環境も多い。これを解決すべくMICE※需要に対応した日本のIR(Integrated Resort)構想もカジノ法案としての議論が中心で、その本質的な魅力や新たな需要創造が伝わらないままである。</p></div>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/700525-1.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">山と海を対岸に望むコンベンションセンター(2018年6月、筆者撮影)</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>さて、サステナブル・ブランド国際会議2018の冒頭では、市のシティ・マネジャーのSadhu Johnston氏からその戦略が語られた。</p>
<p>このための行動計画として、３つの高次の目的、10の目標範囲、17の数値目標があり、その成果として1990年から炭素汚染を12%減らし、人口を35％、雇用を31%伸ばしたという。</p>
<p>また、2007年からは一人当たり自動車利用は32％削減、埋め立てや焼却ゴミは27％削減された一方、ローカルフードの原料は42%増加した。</p>
<p>その結果、図表１)のように雇用は、ローカルフード、グリーン(環境に優しい)な建物、クリーン技術、グリーンな移動方法などの分野で、2010年からの６年間で35％増加した。　</p>
<p><a href="http://www.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/1190592_1535.html">&#8211;後編に続く&#8211;</a></p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/sbjeye/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/13/700383.png"/></div>
<div class="m_paragraph">図表1)バンクーバーにおけるグリーン＆ローカルな雇用の増加<br />(Sustainable Brand国際会議の講演資料より。<a href="http://www.sustainablebrands.com/digital_learning/event_video/walking_the_talk/vancouver_canada_innovating_for_good">http://www.sustainablebrands.com/digital_learning/event_video/walking_the_talk/vancouver_canada_innovating_for_good</a> ）</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>※MICE…ビジネスの観光需要創造としてのMeeting(会議やセミナー)、Incentive tour(招待旅行)、Convention・Conference(国際会議)、Exhibition(展示会)の頭文字。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>


<p></p>

行政・企業・市民の連携が好循環を生むGreenest City–前編

<p></p>
<div class="blockTemplateArea"></p>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/26/kokuchi_1200.png"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>サステナブル・ブランドのフラッグシップ・イベント『SB 2018 バンクーバー』が6月4日から4日間にわたり開催されました。<br />前回のテーマ「Redefining THE GOOD LIFE」では、“グッド・ライフ” を「企業やブランドが地球規模の社会的課題に積極的に関与し、すべてのステークホルダーと中長期的に良好な関係を築くこと」と再定義しました。<br />そして、今回のテーマは「Redesigning the Good Life」(“グッド・ライフ”実現に向けての再構築) 。</p>
<p>本セミナーでは、2,000名を超える来場者、300名余りの講演者と100以上のブランドが集結した『SB 2018 バンクーバー』の模様を、同会議に参加したSB Tokyoプロデューサーが報告します。<br />“グッド・ライフ”実現に向けての再構築とは何か？今後どのように進むのか？来春の「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」へつながるグローバルのトレンドと、その知見を一気にご紹介します。是非、ご来場ください。（サステナブル・ブランド ジャパン編集局）</p>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/vancouver_ichiran_1200.png"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>アジェンダ（大阪・東京 共通）</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_table">
<table border="1" cellpadding="0" cellspacing="0" style="width:626px">
<tbody>
<tr>
<td style="width:314px">Opening ～<strong>SB Japan</strong><strong>のご紹介</strong></td>
<td style="width:314px">Country Director Sustainable Brands Japan<br />株式会社博展　サステナブル・ブランド企画推進室長<br /><strong>鈴木 紳介</strong></td>
</tr>
<tr>
<td style="width:314px">グッド・ライフの再定義から再構築へ<br /><strong>サステナブル・ブランド </strong><strong>2018-2019</strong> <strong>グローバルテーマ</strong><br /><strong>『Redesigning the Good Life</strong><strong>とは？</strong><strong>』 </strong><br />SB Global Flagship 2018 バンクーバー 参加報告</td>
<td style="width:314px">サステナブル・ブランド 国際会議 東京<br />総合プロデューサー<br />オルタナ編集長 / 株式会社オルタナ 代表取締役　<br /><strong>森 摂</strong></td>
</tr>
<tr>
<td style="width:314px"><strong>Good Life</strong><strong>実現に向けて・・・</strong><br /><strong>世界的規模で動き出した知恵くらべと共感・連携のムーブメント</strong></td>
<td style="width:314px">サステナブル・ブランド 国際会議 東京<br />アカデミックプロデューサー<br />駒澤大学 総合情報センター 所長 経営学部<br />市場戦略学科 教授　<br /><strong>青木 茂樹</strong></td>
</tr>
<tr>
<td colspan="2" style="width:626px">Break</td>
</tr>
<tr>
<td style="width:314px">トークセッション<br /><strong>日本企業が参考にすべき、</strong><strong>SB</strong><strong>バンクーバー注目のトピックス紹介</strong></td>
<td style="width:314px">サステナブル・ブランド 国際会議 東京<br />総合プロデューサー　<strong>森 摂</strong><br />サステナブル・ブランド 国際会議 東京<br />アカデミックプロデューサー　<strong>青木 茂樹</strong></td>
</tr>
<tr>
<td style="width:314px">Closing～ <strong>SB</strong><strong>ジャパンのマイルストーン</strong></td>
<td style="width:314px">Country Director Sustainable Brands Japan<br />　<strong>鈴木 紳介</strong></td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>スピーカー</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box col3">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/photo_mr_mori_setsu.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">SB東京 総合プロデューサー<br />オルタナ編集長 / 株式会社オルタナ 代表取締役　<br /><strong>森 摂</strong><br />東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。 流通経済部などを経て 1998年-2001年 ロサンゼルス支局長。<br />2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『ブランドのDNA』（日経ビジネス）、『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』（学芸出版社）など。一般社団法人グリーン経営者フォーラム代表理事。特定非営利活動法人在外ジャーナリスト協会理事長。「サステナブル・ブランド国際会議」日本プロデューサー。</div>
</td>
<td class="separator"></td>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/photo_mr_shigeki_aoki.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">SB東京 アカデミックプロデューサー<br />駒澤大学 総合情報センター 所長 経営学部 市場戦略学科 教授　<br /><strong>青木 茂樹</strong><br />駒澤大学経営学部市場戦略学科教授。1997年 慶應義塾大学大学院博士課程単位取得。山梨学院大学商学部教授、University of Southern California Marshall School 客員研究員を歴任。多くの企業の新規事業の立ち上げやブランド構築に携わる。地方創生にも関わり、山梨県産業振興ビジョン策定委員、NPOやまなしサイクルプロジェクト理事長。人財育成として、私立大学情報教育協会FD/ICT活用研究会委員、経産省第1回社会人基礎力大賞を指導。やまなし大使。</div>
</td>
<td class="separator"></td>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/photo_mr_suzuki_shinsuke.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">Country Director Sustainable Brands Japan<br />株式会社博展　サステナブル・ブランド企画推進室長　<br /><strong>鈴木 紳介</strong><br />早稲田大学理工学部を卒業後、株式会社リクルート入社。ITサービス の事業の立ち上げに携わる。その後、IT業界 に特化したプロモーション会社を設立。20年間、100社 を超える IT企業 のマーケティング・コミュニケーション、ブランド、広報、営業戦略の企画・実施に従事する。2012年 より株式会社博展にて”エクスペリエンス・マーケティング”をコンセプトに掲げる同社の新規事業、デジタル事業、グローバル戦略を担当する。2015年3月 に、SB創設者 のコーアン氏に出会い、同年 6月 の SBサンディエゴ会議 に参加。グローバルにおけるサステナブル・ブランドの潮流を肌で感じ、この活動の日本への誘致を決意する</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_pik_box col2">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/osaka_sanka_500.png"/></div>
<div class="m_paragraph">〇開催日時：2018年7月24日（火）14:00～16:40（受付開始13:30～）<br />〇開催場所：第二吉本ビルディング 貸し会議室 C室<br />　〒530-0001 大阪市北区梅田2丁目2番2号<br />　（ヒルトンプラザ ウエスト・オフィスタワー8階）<br />　アクセス　<a href="http://www.yb2-kaigi.com/access.html">http://www.yb2-kaigi.com/access.html</a><br />〇定員： 50名<br />〇参加費：無料（事前登録制）<br /><span style="color:#ff0000"><strong>※本セミナーは終了いたしました。多数のご来場、ありがとうございました。</strong></span></div>
</td>
<td class="separator"></td>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/25/tokyo_sanka_500.png"/></div>
<div class="m_paragraph">〇開催日時：2018年7月25日（水）15:00～17:40（受付開始14:30～）<br />〇開催場所：株式会社博展 本社セミナールーム<br />　〒104-0045 東京都中央区築地1丁目13-14 NBF東銀座スクエア 2F<br />　アクセス　<a href="https://www.hakuten.co.jp/contents/company/access/">https://www.hakuten.co.jp/contents/company/access/</a><br />〇定員：70名<br />〇参加費：無料（事前登録制）<br /><span style="color:#ff0000"><strong>※本セミナーは終了いたしました。多数のご来場、ありがとうございました。</strong></span></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>お問い合わせ</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>SB Tokyo 運営事務局（株式会社博展 内）　<br />E-mail: sbt@sustainablebrands.jp</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

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