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<h2>SB2019Tokyo</h2>
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<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/04/29/01600376.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">セッション「企業の社会的価値を最大化する『インパクト・マネジメント』とは」。左からソーシャル・インベストメント・パートナーズの鈴木栄氏、SOMPOホールディングスの市川アダム博康氏、ジョンソン・ エンド・ジョンソン日本法人グループの津野桂氏、ファシリテーターの今田克司氏</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」のセッション「企業の社会的価値を最大化する『インパクト・マネジメント』とは」では、事業や活動で生じた社会的・環境的な効果である「社会的インパクト」をどのように向上させ、社会課題の解決や事業改善に結びつけられるのか、そのマネジメントのあり方について議論された。(オルタナ編集部)</p>
<p>セッションには、ジョンソン・ エンド・ジョンソン日本法人グループ グローバル・コミュニティ・インパクト グローバルストラテジー・アジアパシフィックの津野桂ディレクター、SOMPOホールディングス兼損害保険ジャパン日本興亜CSR室の市川アダム博康課長、ソーシャル・インベストメント・パートナーズの鈴木栄理事が登壇。CSOネットワークの今田克司代表理事がファシリテーターを務めた。</p>
<p>ジョンソン・エンド・ジョンソンは、本業のビジネスを通じたヘルスケアの提供のほか、技術やサービスを世界的な公衆衛生の向上に結びつける「グローバル・パブリックヘルス」事業、また社会のなかでサービスの行き届かない人びとへの医療アクセスを向上させる「グローバル・コミュニティ・インパクト」事業などを通じて社会貢献事業を進めている。</p>
<p>同社では、一つひとつの社会貢献プログラムにおいて成果を追求するために、「ロジックモデル」と呼ばれる枠組みを設けている。成果を定めたうえでそれに必要な施策を考えていく手法だ。</p>
<p>津野氏は、「プログラムを始める前に、理論的な因果関係を予測しておくことが、最終的な成果を達成する上で有用な方法だ。非営利団体などと協働するうえで、やりたいことだけでなく、どのような成果が得られるかといった点を明確化するためにも必要な視点」と述べる。</p>
<p>SOMPOホールディングスでは、CSRの体系をグローバルな取り組みと関連付けて進めている。「持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)」への参加(1995年)や、ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した保険引き受けを行う「持続可能な保険原則(PSI)」への署名(2012年)のほか、国際的なイニシアティブへの参加を積極的に行っている。</p>
<p>CSRの３つの重点アプローチとしては、「金融機能やデジタル技術」「NPO／NGOなどとの連携」「文化・芸術を通じた取組み」を設定している。市川氏は「国際的な取り組みに参加することで最新の潮流に触れ、社会課題を確認している」と述べる。</p>
<p>具体的な社会貢献事業として、保険の約款をWeb化することによって節減した経費をNPOに寄付する取り組みや、交通安全プロジェクトなどを紹介した上で、「取り組みをできるだけ数値換算することで、外に発信すると同時に社内を巻き込んでいくことが重要だ」と指摘した。</p>
<p>ソーシャル・インベストメント・パートナーズ(SIP)は、「日本ベンチャーフィランソロフィー基金」に寄付金を集め、その投資先の案件発掘や経営支援、モニタリングの事業を行っている。</p>
<p>SIPの鈴木氏は、従来型の投資からESG投資、インパクト投資、ベンチャーフィランソロフィーなど、社会的投資に関する類型を紹介。グローバルな動向として、従来型投資からインパクト投資へとシフトしていく流れにあると述べた。</p>
<p>鈴木氏は、「投資家は社会的インパクトのある投資案件を求めている」と指摘。またインパクト投資をしている投資家の84％が通常の投資と同等か、それに近いレベルのリターンを期待しているという、インパクト投資に関する国際組織の調査結果を紹介した。</p>
<p>ファシリテーターの今田氏は「社会的なインパクトを重視した制度設計の実装に向けた動きが出てきているなかで、そうした環境をつくるための政府やパブリックセクターの役割も重要」と述べた。</p>
<p>また地域に根差した活動を進める中小企業など、従来から社会的インパクトを重視する発想を持つ日本の企業文化を生かすことなど、「社会が大きく動くための中間支援のあり方を構想し、実践していくことが求められている」と指摘した。</p>
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SB国際会議

ニュース

サステナブル・ブランド国際会議2017～2020

社会価値の創造と事業改善をむすぶマネジメントとは

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<div class="elem_heading_lv2">
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<h2>SB2019Tokyo</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/04/27/01600350.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">セッション「投資先をリ・デザインするESG」。左からファシリテーターの河口真理子氏、ロイドレジスタージャパンの冨田秀実氏、金融庁の池田賢志氏、MSCI Inc.の鷹羽美奈子氏</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>近年TCFD（気候関連財務情報開示タスクフォース）をはじめESG投資をめぐる動きが盛り上がりを見せ、企業の情報開示への投資家の関心が高まっている。サステナブル・ブランド国際会議2019東京のセッション「投資先をリ・デザインするESG(環境・社会・ガバナンス)」では、官民の専門家を招き、企業の情報開示はどうあるべきかを中心に議論がなされた。(オルタナ編集部)</p>
<p>セッションには、ロイドレジスタージャパンの冨田秀実取締役、金融庁国際室の池田賢志室長、MSCI Inc.の鷹羽美奈子・ESGリサーチ エグゼクティブ・ディレクターの3人が登壇。大和総研調査本部の河口真理子研究主幹がファシリテーターを務めた。</p>
<p>「これからの投資家は、リスクヘッジだけでは十分ではなく、SDGs（持続可能な開発目標）にいかに貢献しているかも加味していくべきだ」と冨田氏。企業にとっても、社会に対するインパクトを含めた幅広い開示を行っていくことが課題となる。</p>
<p>池田氏は金融庁の立場から「企業と投資家の建設的な対話が大事」と説き、投資家側にも対話ができるだけの準備が必要だとした。そのためにも、企業には、非財務情報のさらなる充実が求められる。TCFDに限らず、リスクマネージメントの中身も問われている。</p>
<p>鷹羽氏も、ESGの格付けをしている立場から「豊富な開示情報を出したからといって企業の評価・格付けに及ぼす影響は限定的。それよりも経営戦略や、どういった社会に適応していきたいのか、その中身が大事だ」と述べた。</p>
<p>冨田氏は「気候変動が企業の財務に直結し始めている点に投資家が注目している」と指摘。さらに「TCFDは、気候変動に関係する財務インパクトは何かを報告すべきとしている」と述べた。</p>
<p>その上で企業内での取り組みに触れ、「サステナビリティ担当者が経営層にも響く話をするための糸口として、TCFDのような発想は有効だ。長期的なビジョンで話をすれば、気候変動による物理的なリスクも見えてくる」とした。</p>
<p>社会や環境に対してアクションを起こせば、それが企業価値として評価される仕組みが整い始めている。その繋がりを考えることが、非財務情報の開示を考える上でも大事になってくる。</p>
<p>河口氏は「企業も投資家も、リテラシーや社内の意思疎通の問題などを抱えているが、良い企業や良い社会をつくっていく手段であるということを全員が自覚しそれぞれのポジションを理解することで、投資のあり方がリ・デザインできるのではないか」と指摘した。</p>
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<p></p>

話題のキーワード

気候変動/気候危機

環境 environment

気候変動リスクをどう財務評価するか

サステナブル・オフィサーズ

インタビュー

情報開示

経営 management

新たな時代の「信頼」を捉え、持続可能な社会を築く――木村浩一郎PwC Japanグループ代表

瀬戸内千代

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<h2>SB2019Tokyo</h2>
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</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/04/02/01600371.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">セッション「世界に、地域に変革を起こす金融システムとは」。左から第一勧業信用組合の新田理事長、グラミン日本の菅理事長、ファシリテーターの鵜尾氏</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>サステナブル・ブランド国際会議2019東京のセッション「世界に、地域に変革を起こす金融システムとは」には、2018年にソーシャルファイナンスの分野で活躍した金融マンが登壇した。第一勧業信用組合の新田信行理事長は、グラミン日本の菅正広理事長と初対面で連携を即決したと述べた。元官僚の菅氏は「財務省での生活はマイクロファイナンスをやるためにあったのではないかと思った」と語って、会場を沸かせた。(瀬戸内千代)</p>
<p>ファシリテーターの鵜尾雅隆・日本ファンドレイジング協会代表理事は、ゲストの新田氏と菅氏を「今後の日本の金融の形を先頭に立って変えていくお二人」と紹介した。</p>
<p>第一勧業信用組合（東京都新宿区）は2018年7月、リーマンショックの反省から2009年に発足した世界のサステナブル金融機関のネットワーク「GABV（Global alliance for banking on values）」に、日本で唯一加盟した。</p>
<p>今年2月に加盟54金融機関のCEOがそろうGABV世界大会に参加した新田氏は、多様な金融を目の当たりにして、「日本の金融機関の閉鎖性と均一性にゾッとした」と語った。</p>
<p>メガバンク出身の新田氏は「金融の誇りを取り戻す」ため、同信組で人物重視の無担保融資を展開。2018年の11月には日本版GABVとしてJPBV(価値を大切にする金融実践者の会)も発足した。</p>
<p>「祭りなどで地域商店街や町内会と交流しており、コミュニティーローンは約400ある。まだ融資実行件数は450件25億円ほどだが、一件も焦げ付いていない。共感をもって人と人とがつながること。これが価値だ」（新田氏）。</p>
<p>菅氏が立ち上げたグラミン日本は、バングラデシュから先進国まで130カ国以上に広がる「グラミン・ファミリー」の一員として、国内のシングルマザーやワーキングプアなどに少額の無担保融資を始める。</p>
<p>SDGs(持続可能な開発目標)の目標1は、「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」こと。菅氏は、「マイクロファンナンスは先進国の都会でも効果を発揮している。日本の貧困問題は隠れて見えにくいが、誰もがイキイキと生きられる社会をつくりたい」と意欲を述べた。</p>
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新時代の金融は「共感の連鎖」から生まれる

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<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/os/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/02/04/600328.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph"></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>イタリアの郵便貯金の預金管理などを行う預託貸付公庫(CDP)は1月31日、国連開発計画(UNDP)との間でSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた協同イニシアチブの策定に合意したと発表した。気候変動問題の解決や貧困削減をはじめ、社会課題への官民投資の促進や資金調達を目的としたCDPの国際ビジネス戦略に基づくもので、UNDPの幅広いネットワークを生かしSDGsの達成を目指す。今後両者により具体的な計画の詳細が作成される予定だ。(オルタナ編集部=堀理雄)</p>
<p>CDPは郵便局の窓口で販売される郵便貯金商品を発行しており、イタリア国民の貯蓄手段の一つとなっている。2017年時点での郵便貯金の顧客数は2670万人、グループ全体が所有する総資産価値は4200億ユーロ(約52兆8300億円)だ。</p>
<p>今回の協定について、CDPのファブリツィオ・パレルモCEOは「持続可能な発展を支援する投資を増やし、連携を強めていくCDPの戦略の一部だ。投資の狙いを明確にし、資金調達にも携わるなど、経済成長と持続可能な発展を支援するために積極的なアプローチを取っていく」と述べた。</p>
<p>国連開発計画のアヒム・シュタイナー総裁は、SDGs達成に必要な資金が毎年2兆5000億ドル(約274兆6500億円)不足している点に触れ、「その資金ギャップを埋めるのに役立つ取り組みだ」と指摘している。</p>
<p>1月28日には、イタリア政府はUNDPなどと連携し、「気候変動と持続可能な開発のためのアフリカセンター」を開設。パリ協定やSDGsの達成に向け、アフリカの持続的発展への支援を高めるためG7諸国とアフリカ諸国の調整を促進することを目的としている。</p>
<p>シュタイナーUNDP総裁は、「イタリアが国際開発に対して積極的にコミットしていることは歓迎すべきことだ」と述べている。</p>
</div>
<p></div>
<p></p>

ワールドニュース

伊・預託貸付公庫、国連開発計画とSDGs達成に向け協定

パーパス

味の素のASV戦略：「社会が先、経済は後」――吉宮由真・味の素常務執行役員

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  <div class="c-interview_info">
      </div>
</div>

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<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/main_IMG_2532_600420_2.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">西貝昇・三菱地所執行役常務（撮影・川畑嘉文）</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>ESG（環境、社会、ガバナンス）経営への関心が高まる中、三菱地所の西貝昇・執行役常務は「投資家からは『G』（ガバナンス）への関心を強く感じる」と話す。街づくりや施設管理などの本業については、街のブランド価値向上に加え、空港運営事業にも乗り出し、地域活性にも力を入れる。ESGと本業を同軸に捉え、自社の価値向上を目指す戦略を聞いた。</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>グローバルからの関心高まる</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_various">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/IMG_2765_400273.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">同社はコンプライアンスガイドブックを制作し、グループ全社員に配布しているという</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>――企業とサステナビリティを巡る環境は、数年前に比べてだいぶ変わってきたのではないでしょうか。GPIF（年金積立金管理運用独立行政法人）もESG投資を加速しています。</p>
<p>西貝：ESGという言葉の概念が広がる中で、SDGs（持続可能な開発目標）もパリ協定も世界で急速に浸透し、こうしたムーブメントがますます大きくなってきた印象があります。当社はGPIFの保有銘柄に入っていますが、当社の株主のうち外国人が4割を超え、グローバル規模で注目されているのを実感しています。</p>
<p>――投資家やアナリストの関心はどこに向かっていますか。</p>
<p>西貝：特に投資家は、ESGのうちG（ガバナンス）に注目していると感じます。最近は社外取締役の数を聞かれることが多いですね。当社は取締役15人のうち社外取締役が7人です。日本企業の中では高い比率で、その点でも評価頂いているようです。</p>
<p>環境や社会的な取り組みも、「基本の基」として他社に先駆けて進めてきたという自負があります。環境面ではCO2削減や省エネなど、2030年に向けて、あるいはさらに先を見据えた具体的な数値目標を検討しているところです。ZEH（ゼッチ／ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）など、個々の取り組みは展開していますが、三菱地所グループ全体としての長期目標をつくっていくということが一番大事だと思います。</p>
<p>――投資家のガバナンスへの関心は国内と海外で違いはありますか。</p>
<p>西貝：どちらかといえば海外の方がガバナンスに対する関心は高いです。ガバナンスはそもそも欧米企業が社外取締役を中心とした客観性の高いシステムとして採用してきた経緯がありますから。</p>
<p>――最近多い質問はありますか。</p>
<p>西貝：海外の投資家からは、人権問題に関する質問が増えています。不動産業界の場合、直接、人権問題にかかわる場面は少ないのですが、グループを挙げてCSR調達ガイドラインを設定し、取引先にも協力して頂いています。この点も投資家から評価されていると思います。</p>
<p>今年4月には「三菱地所グループ人権方針」を策定しました。さらに、同業他社にも声掛けして9月から「人権デュー・デリジェンス勉強会」を始めたところです。当社のほか、NTT都市開発、東急不動産ホールディングス、東京建物、野村不動産ホールディングス、大林組、清水建設、大成建設の8社が参画しています。</p>
<p>――それは三菱地所が働きかけたのでしょうか。</p>
<p>西貝：はい、そうです。SDGsをはじめとしたグローバルな人権意識の高まりを受け、当社グループもきちんと対応しなければならないという思いがありました。</p>
<p>――1社だけではなく業界全体で動くのは画期的ですね。人権のどの部分を重視していますか。</p>
<p>西貝：建築材料のトレーサビリティや、外国人労働者をどういう形で受け入れて、現場でどう働いてもらえるか――などです。海外で事業展開している場合は、児童労働も重要なテーマです。取引先をはじめ、間接的にでも人権問題にかかわっていないかを注視しています。ですから、警備といったサービス業の範疇まで、広くガイドラインの対象としています。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>内部階段で上下のコミュニケーションが活発化</h2>
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</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/mec_meeting.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">柱や壁を取り払った広いフロアには、多様なコミュニケーションスペースが設けられている ©2017 Nacasa &amp; Partners Inc. all rights reserved.</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>――今年2月に「大手町パークビルディング」に移転されましたが、何か変わりましたか。</p>
<p>西貝：「働きやすいオフィスづくり」ということで、社員が働きやすいだけではなく、顧客に対しても「こんなオフィスはいかがですか」と提案できるオフィスを目指しました。ハード面、ソフト面ともに最先端のものを取り入れています。すでに5000人以上の方に見学に来て頂きました。</p>
<p>デスクを固定しないフリーアドレスやIT化はもちろんですが、最大のポイントは、コミュニケーションの進化です。これを実現するため、フロアから壁も柱も無くしました。</p>
</div>
<div class="elem_various">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/mec_MECPARKSTAIRS2.jpg"/></div>
<div class="elem_paragraph">内部階段を設けたことで社内のコミュニケーションが活発化した ©2017 Nacasa &amp; Partners Inc. all rights reserved.</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>――ぶち抜いたということですか。</p>
<p>西貝：はい。内部に階段を作って、上下のコミュニケーションも良くしました。これで、わざわざエレベーターに乗らなくても、行き来できるようになったのです。ちょっとした会話も増えました。</p>
<p>さらに多様なコミュニケーションスペースを増やし、遊び心を入れながら、交流が生まれるような仕組みや場所づくりを工夫しました。様々なイノベーションが生まれるオフィスを目指しています。</p>
<p>――三菱地所は丸の内エリア（大手町・丸の内・有楽町・常盤橋地区）のまちづくりを一手に担っていますが、建物を造るだけでなく、働き方の提案やクリエーティビティー、イノベーションが求められているのですね。</p>
<p>西貝：おかげさまでもう100年以上、丸の内のまちづくりをさせて頂いています。自らがここで一番良いオフィスをつくり、一番望ましい働き方をしていくことが、ある意味、使命なのです。</p>
<p>――丸の内エリアのまちづくりコンセプトとして「ダイナミックハーモニー」を掲げられていますが、これはどのようなコンセプトですか。</p>
<p>西貝：ダイナミックハーモニーは、オープン、インタラクティブ、ネットワーク、ダイバーシティ、サステナブルをベースにした丸の内の「多様なあり方」を表現したコンセプトです。</p>
<p>――具現化されたプロジェクトはありますか。</p>
<p>西貝：ダイナミックハーモニーのコンセプトを集約するのが、2027年に完成予定の東京駅前常盤橋プロジェクトです。ダイナミックハーモニーのコンセプトを具現化するべく取り組んでいます。</p>
<p>――日本で最も高い390メートルの超高層ビルの建設計画ですね。2007年に開業した新丸の内ビルディングでは「東京21ｃクラブ」という起業家向けの会員制組織が生まれました。私も2007年以来、入会しています。</p>
<p>西貝：それがまさに、オープンでありインタラクティブなネットワークです。</p>
<p>――防災やBCP（事業継続計画）の観点では、どのような取り組みをされていますか。</p>
<p>西貝：当社は大正時代から毎年9月1日に、全社を挙げた防災訓練を行っています。大手町パークビルは、バックアップ電源の設備もありますし、隣の「グランキューブ」は丸の内エリアの防災拠点として、最先端の防災設備が整っています。聖路加国際病院と連携した「聖路加メディローカス」という大規模な医療施設もあります。大きな災害が起きた時、そこが救護に当たるようになっています。</p>
</div>
</div>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>空港運営事業で地方の活性化へ</h2>
</div>
</div>
<div class="elem_pik_box full">
<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/IMG_2718_600442.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">写真手前は、都市と農山村をつなぐ「空と土プロジェクト」で生まれた「純米酒『丸の内』」と「純米焼酎『大手町』」</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>――ところで、三菱グループ全体では、組織風土のあり方といった議論はするのでしょうか。</p>
<p>西貝：今の三菱グループのつながりは緩やかですが、やはり「三綱領」（所期奉公・処事光明・立業貿易）は大事にしています。</p>
<p>――最近、CSRやサステナビリティ経営を論じる時に、企業理念を中核に置くことが問われます。私も三綱領を作った岩崎小彌太（4代目社長）を経営者としてとても尊敬しています。</p>
<p>西貝：そうですね。三綱領はグループ共通の経営理念です。さらに当社は「私たちはまちづくりを通じて社会に貢献します」という基本使命を大事にしています。</p>
<p>――地方では人口減少や過疎が深刻です。御社はこの社会課題にどう向き合いますか。</p>
<p>西貝：いま、空港運営事業を進めています。国や県の空港運営権を民間に譲渡することを「空港コンセッション」というのですが、その第1弾が香川県の高松空港です。当社をはじめ6社による高松空港株式会社が今年4月に運営を開始しました。</p>
<p>第2弾はコンセッションではないのですが、沖縄県宮古島市の下地島空港です。2019年3月30日に開業予定です。第3弾は富士山静岡空港（静岡県牧之原市）。東急電鉄とともに事業を推進しており、2019年4月から運営を開始予定です。いずれも自治体や地元の商工会議所などと協力しながら、旅客数を増やし、地域を活性化することを目指しています。</p>
<p>――東急電鉄とは珍しい組み合わせです。オープンイノベーションの一種ですね。空港運営のノウハウはどうされたのですか。</p>
<p>西貝：当社は元々空港運営のノウハウを持っていたわけではないのですが、商業施設をはじめ建物の運営管理のノウハウは豊富です。それを生かしてこの「空港コンセッション」を新しい事業の基本分野の一つにしていきたいのです。</p>
</div>
<div class="elem_various img_right">
<div class="elem_pik_box">
<table class="elem_pik_box">
<tbody>
<tr>
<td class="elem_pik_box">
<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/article/interview/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/10/24/IMG_2838.JPG"/></div>
<div class="elem_paragraph">三菱地所は民間事業者として初めて皇居の濠（ほり）由来の希少な水草や生き物などの保全を行う 「濠プロジェクト」を開始。濠で採取した⿂類・⽔草等の⽣物は、⼤⼿町のオフィスビル敷地内の公開緑地「ホトリア広場」に移植した</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="inner">
<div class="elem_paragraph">
<p>――「コンパクトシティ」についてはどのようにお考えでしょうか。</p>
<p>西貝：大きなトレンドとしては、コンパクトシティ化が進んでいくと思います。当社の支店があるような札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡といった中核都市では特にそうでしょうね。インバウンドの受け入れも含めた形で将来に向けた都市づくりが進むでしょう。その一翼を当社でも担えればと思います。</p>
<p>――ビルの在り方も変わりますね。</p>
<p>西貝：建て替えるのか、リノベーションするのか。 隣の大手町ビルは、もう築60年ですが、100年ビルにしようということで、リノベーションを選択しました。名古屋でも、昭和元年竣工の建物に保存・改修工事を施し、結婚式場・レストランとしてまるまる賃貸しました。</p>
<p>スクラップアンドビルドだけではなく、良いものは生かしていく、リノベーションしていく。「まさにそれがサステナブルだ」というビルを用意していきたいのです。ユニバーサルデザインにも最大限取り組んでいきたいです。</p>
<p>――その辺りが、社会課題を起点にしたビジネスの創出、つまりSDGsでいう「アウトサイドイン」につながっていくのでしょうね。</p>
<p>西貝：まさに、社会課題の解決とビジネスに一体的に取り込んでいくということです。今夏のトップマネジメント経営セミナーには、社長も会長も参加しましたが、「イノベーティブな取り組みをしていくことが企業としてのサステナビリティである」「サステナブルな企業としてこれから社会とともに生きていく」という考えで一致しました。</p>
<p>――イノベーションを通じてサステナビリティを実現する。今までの延長線上で「少しずつ」ではなく、高い目標を立て、イノベーションを起こしてそれを実現するのが大切ですね。</p>
</div>
</div>
</div>
<p></div>
<p></p>

<div class="c-interview_card">
  <div class="c-interview_card__title">interviewee</div>
  <div class="c-interview_card__inner">
        <div class="c-interview_card__thumb">
      <img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/wp-content/uploads/2018/10/nishigai-e1743139035292.jpg" alt="" />
    </div>
        <div class="c-interview_card__body">
      <div class="c-interview_card__name">西貝昇（にしがい・のぼる）</div>
      <div class="c-interview_card__company"><p>三菱地所執行役常務</p>
</div>
      <div class="c-interview_card__text">
      <p>1983年4月、三菱地所に入社。2009年4月にCSR推進部長に就任。その後、三菱地所ホーム 取締役社長、三菱地所 執行役員総務部長などを歴任。2017年4月から執行役常務（人事部、総務部、法務・コンプライアンス部、環境・CSR推進部、コンプライアンス、リスクマネジメント、環境・防災担当）。</p>
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  <div class="c-interview_card__title">interviewer</div>
  <div class="c-interview_card__inner">
        <div class="c-interview_card__thumb">
      <img decoding="async" src="https://cms.sustainablebrands.jp/wp-content/uploads/2019/03/mori.jpg" alt="" />
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        <div class="c-interview_card__body">
      <div class="c-interview_card__name">森 摂 （もり・せつ）</div>
      <div class="c-interview_card__company"><p>株式会社オルタナ代表取締役社長・編集長</p>
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      <div class="c-interview_card__text">
      <p>東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社－CSRから始まるソーシャル・ブランディング』（学芸出版社、2015年）、『ブランドのDNA』（日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年）など。訳書に、パタゴニア創業者イヴォン・シュイナードの経営論「社員をサーフィンに行かせよう」（東洋経済新報社、2007年）がある。一般社団法人グリーン経営者フォーラム代表理事。特定非営利活動法人在外ジャーナリスト協会理事長。</p>
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投資家はESGの「G」に注目――西貝昇・三菱地所執行役常務

サステナブル・ブランド ジャパン編集局

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<tbody>
<tr>
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<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/community/column/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/27/3BCE8E4D-D4F6-40F0-BB79-7754B0A223A5.jpeg"/></div>
<div class="m_paragraph">アントニオ・グテーレス事務総長 23日、国連本部 UN Photo/Mark Garten</div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
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<p>国連は23日、SDGs(持続可能な開発目標)のさらなる推進を目指し、世界の31メディア・団体と連携して「SDGメディア・コンパクト」を発足した。日本からは朝日新聞、日刊工業新聞、日本テレビが参画。各メディア・団体は今後、SDGsに関連する社会課題を取り上げるなどコンテンツづくりで国連と協働するほか、国・政府の達成状況を注視するなど、SDGs達成に向けて世の中の動きを後押ししていく狙いだ。（サステナブル・ブランド ジャパン＝橘 亜咲）</p>
<p>今月18日にニューヨークで始まった国連総会。「SDGメディア・コンパクト」の発足式も同じく国連本部で行われた。国連の呼びかけで参画したのは、米ディスカバリーや欧州国際中継ネットワーク「ユーロビジョン」、インド情報放送省など欧米やアジア、アフリカ、中東などに拠点を置く31メディア・団体で、世界80カ国に数十億人の視聴者・読者を持つ。</p>
<p>チャンネルズ・メディア・グループ(ナイジェリア)のオルソラ・モモ会長は、「SDGsで掲げられている課題に関するコンテンツを充実させ、解決策を議論していく。必要ならば、政府が国民と世界に約束した目標の達成状況についてその責任を問いただす考えだ。メディアとして、SDGs達成のための役割を果たしていく」と設立メンバーを代表して宣誓した。「SDGメディア・コンパクト」は今後、加盟者を拡大していくという。</p>
<p>日刊工業新聞の総務局総務部の小松慎一さんは、「参画を検討したのは今年初旬。産業総合紙として、日本経済および日本企業の健全なる成長を後押しするのが使命のひとつ。SDGsのコンセプトは、これからの日本企業のあるべき姿と合致する。政府機関や企業、NPOなどに加え、メディアが主体的に参加し、運動を盛り上げる試みは非常に意義がある。社会の中に存在する一企業としての『社会的責任』」と参画の理由について説明した。</p>
<p>一方、国連もメディアが持つメッセージ性と影響力を通して、さまざまな分野のより多くの人に向けて行動を促したい考え。加盟メディア・団体は、SDGsに関するメディア・コンテンツや取材の機会が与えられる。国連は参画の度合いを測定するため、定期的にモニタリング・レビューを行う方針だ。</p>
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<div class="elem_heading_lv2">
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<h2>国連の苦しい財政状況が課題に</h2>
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<tbody>
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<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/community/column/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/27/CBA63DAA-81B3-47E3-8426-5A747526D627.jpeg"/></div>
<div class="elem_paragraph">SDGsの関連会合UN Photo/Evan Schneider </div>
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</tr>
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<p>国連本部で24日に開催されたSDGsの関連会合では、逼迫する国連の財政状況の改善が焦点となった。アントニオ・グテーレス事務総長は「SDGsを達成するには、資金調達・投資を増やすことが急務だ。SDGsへの投資は、未来への投資。そうすることで、誰一人取り残すことのない平和で安定し、繁栄を希求する世界が実現できる」と呼びかけた。</p>
<p>国連によると、SDGsを達成するには年間5―7兆ドル(564―790兆円)の資金が必要。財政状況の改善策として、各国がSDGsを踏まえた財務・経済政策を立案することや地域・国家レベルで財務戦略を強化すること、技術革新に力を入れることなどが挙げられた。 </p>
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国連、SDGsのメディア協定を発足 朝日新聞や日テレも加盟

中島洋樹

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<tbody>
<tr>
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<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/18/500333.jpg"/></div>
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</tr>
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<p>日立造船はこのたび、国内製造業として初となるグリーンボンドを発行すると発表した。償還期日は3年で、発行総額は50億円。発行は9月21日を予定している。同社は、ごみを燃料として電力を供給することができる、「ごみ焼却発電施設事業」を世界で展開している。今回のグリーンボンド発行で調達された資金は、焼却発電施設にかかる資材購入費用などの運転資金に充当する予定だ。(オルタナ編集部=中島洋樹)</p>
<p>これまで、ごみの焼却処理の際に排出される温室効果ガスをどうやって削減していくかが関係企業、団体の課題となっていた。</p>
<p>そんな中で、ごみ焼却の際に発生する熱を用いて発電を行う、ごみ焼却発電方式に注目が集まるようになった。発生する熱を用いることから、焼却処理のみを行うよりも、温室効果ガスの排出削減効果が期待できる。ごみを焼却してエネルギーに変換することから、ごみ焼却発電を導入することは循環型社会の構築に寄与すると言い換えることができる。</p>
<p>同社広報担当によれば、1965年に国内で初めて、ごみ焼却発電施設を建設して以降、現在までに、ごみ焼却施設として世界で443施設の納入実績がある。そのうち231施設で発電施設を備えているという。</p>
<p>発電施設では年間116万トンの温室効果ガス排出削減に貢献しており、これは、一般家庭約24万世帯が1年間に排出する温室効果ガスの量に相当するとのことだ。</p>
<p>今回のグリーンボンド発行により調達された資金は、グリーンプロジェクトと名付けられた国内2箇所の工事(京都市:京都市南部クリーンセンター第二工場、熊本県合志市：菊池環境保全組合新環境工場)の運転資金に充当される予定となっている。</p>
<p>同社が今回発行するグリーンボンドは国内製造業として初めての事例となる。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券と野村證券が担当する。</p>
<p>同社広報担当は「今後のグリーンボンドの発行については、現時点で未定」としながらも、「ごみ焼却発電施設の導入推進で循環型社会の実現に向け貢献していきたい」と語った。</p>
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カーボンニュートラル/脱炭素

日立造船、国内製造業初のグリーンボンド発行

オルタナ編集部

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<table class="elem_pik_box" summary="">
<tbody>
<tr>
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<div class="pik"><img decoding="async" alt="" src="https://cms.sustainablebrands.jp/news/tr/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/11/7.jpg"/></div>
<div class="m_paragraph">Interviewer Masahiko Kawamura(left) and Daiwa Securities Group President Seiji Nakata | Image credit: <a href="http://www.sustainablebrands.jp/" target="_blank">Sustainable Brands Japan</a></div>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="elem_paragraph">
<p>“Unless we are a company which is needed by society, we cannot survive. Using our SDGs(<strong>Sustainable Development Goals</strong>)as a banner, systematically organizing what we have done and what we will be doing will lead to the next 100 years…” The <strong><a href="http://www.daiwa-grp.jp/" target="_blank">Daiwa Securities Group</a></strong> — a Japanese investment bank and the second-largest securities brokerage — established its <strong>SDGs Promotion Committee</strong> in February this year; in May, it established its SDGs Promotion Office and made its ‘<strong><a href="http://www.daiwa-grp.jp/data/attach/2497_2018-E-Management_Strategy_Meeting.pdf" target="_blank">Passion for SDGs 2018: Daiwa Securities Group SDGs Declaration.</a></strong>’</p>
<p><strong>Masahiko Kawamura</strong>, Director and Chief researcher at <strong>Alterna Research Institute</strong>, talked with President <strong>Seiji Nakata</strong>, who will lead a series of movements and also serve as Chairman of the SDGs Promotion Committee.</p>
</div>
<div class="elem_heading_lv2">
<div>
<h2>With SDGs as the opportunity, we will think about our past and the future</h2>
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<div class="elem_paragraph">
<p><strong>Kawamura: </strong>This year, the Daiwa Securities Group is working more actively on the <strong><a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/search/SDGs">SDGs</a></strong>. Please tell me the background and your aims.</p>
<p><strong>Nakata:</strong> Japan has various social issues, such as the declining birth rate and aging population, and the world as a whole also has <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/collaboration/sustainable_brands/consumer_goods_forum_launches_local_group_tackle_sus">various challenges</a> to economic growth. One issue shared with the United States and emerging countries is the increasing polarisation of Japanese society.</p>
<p>In Japan, until recently the spread of such disparities was not clear, but in recent years children&#8217;s poverty problems have been recognized. I was surprised and at the same time very shocked to learn that one in seven children in Japan is living in poverty. Looking to the future of Japan, I became aware of the issues and of the necessity to tackle them now. While I was thinking about this, in 2015 the United Nations adopted the concept of SDGs.</p>
<p>Since we established the <strong>Daiwa Securities Foundation</strong> in 1994, we have carried out SDG-type efforts such as supporting various good causes, or handling of <strong><a href="https://www.iffim.org/bonds/vaccine-bonds/" target="_blank">IFFIm Vaccine Bonds</a></strong> in 2008, without explicitly using the term ‘SDGs.’ In addition, the corporate philosophy we created in 1998 includes the principle, ‘Contributing to Society.’ I realized that we had already been doing the sort of things that lead to SDGs.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>When I read your SDGs Declaration in May, I thought that it was tightly constructed according to fit the characteristics and strengths of the financial industry.</p>
<p><strong>Nakata:</strong> Yes, you are right. I became president in 2017, the 115th anniversary of the establishment of Daiwa Securities Group. Again, I thought about why it has lasted 115 years. If we were not needed by the world, the company would naturally have been culled. When looking at the future 50-100 years, we cannot survive unless we are needed by society.</p>
<p>So, using SDGs as a banner, I thought that by systematically reflecting on what Daiwa has done, and sorting out what we ought to be doing, will lead to our next 30, 50 and 100 years.</p>
<p>I also had another opportunity to face the SDGs from the front. In our Employees&#8217; Union, the younger employees are the main organisers. Last year, when the union ran a questionnaire on members’ interests in society, SDGs emerged in the top position. I think that the current young generation is <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/organizational_change/dr_john_izzo/what_matters_most_millennials_millennials_want_mat">more conscious of social contributions</a> than previous generations.</p>
</div>
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<h2>Finance, technology and local regeneration</h2>
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</div>
<div class="elem_paragraph">
<p><strong>Kawamura:</strong> Is there anything you as the President would like proactively to pursue to achieve SDGs?</p>
<p><strong>Nakata:</strong> As a securities company, we believe that we should select from the SDGs’ 17 goals those to which we are best suited. These are goals with which we can resonate both directly and indirectly through our core business. For instance, water bonds or <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/finance_investment/sustainable_brands/trending_barclays_td_bank_catalyze_low-carbon_e">green bonds</a> can be realised directly through our core business.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>That is, to create a business model that can positively influence and contribute to society.</p>
<p><strong>Nakata:</strong> In considering our company&#8217;s efforts towards our SDGs, we defined three themes: ‘Finance,’ ‘Technology’ and ’Local Regeneration.’ The first, ‘Finance,’ influences our securities business both directly and indirectly.</p>
<p>In the fourth industrial revolution, ‘Technology’ is producing innovations such as <strong><a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/product_service_design_innovation/jennifer_kongs/3_ways_artificial_intelligence_can_i">AI</a></strong> and <strong><a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/finance_investment/sustainable_brands/first--its-kind_banking_partnership_offers_new_">FinTech</a></strong>. FinTech in particular is greatly influencing the way we carry out our securities business.</p>
<p>Through FinTech, it is possible to create new economic value by constructing a way of finance, or a new financial structure. It is <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/supply_chain/sustainable_brands/provenance_partners_unilever_sainsbury%E2%80%99s_banks_aid_sm">providing financial services that have never existed before</a>.</p>
<p>I believe that we can create a variety of new business models that were not previously possible within the securities industry, and which contribute more to society.</p>
<p>Then there is ‘Local Regeneration.’ The Daiwa Securities Group has branch offices in all prefectures; some of these offices are more than 100 years old. The reason for their longevity is that they coexist with <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/walking_talk/sustainability_communication_hub/how_%E2%80%98people_dam%E2%80%99_helped_save_regional_c">the local economy and the community</a>.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>Local regeneration is Japan&#8217;s biggest challenge over the medium to long term.</p>
<p><strong>Nakata:</strong> Until now, we have focused on rich people in rural areas and those who want to operate securities. However, from now on, I would like to contribute to the local economy as much as possible through sponsoring and employee participation in events organised by local people.</p>
<p>As a part of this initiative, since last year we have been supporting the <strong>National Sports Festival</strong>, a major event in rural areas. This year, we are supporting the 73th National Sports Festival and the 18th National Sports Festival for People with Disabilities, hosted by <strong>Fukui</strong> prefecture. We will continue to participate in other events that revitalize the provinces.</p>
</div>
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<h2>Child poverty</h2>
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<p><strong>Kawamura: </strong>You have started to address the problem of children&#8217;s poverty as well. Why?</p>
<p><strong>Nakata:</strong> A securities company is also a symbol of the capitalist economy. We generate profits as the benefits of the capitalist economy. On the other hand, the capitalist economy and the market economy can create disparities.</p>
<p>I do not think all of Japan&#8217;s poverty problems arise from this disparity, but it is part of it. Therefore, spending our profits to tackle the poverty problem caused by the disparity is one way to return wealth to society.</p>
<p>In September 2017, we decided to donate a total of about ¥100 million over five years through the public interest incorporated foundation, <strong>Public Resource Foundation</strong>. While consulting with the Foundation, in the first round we chose three organizations and gave them ¥3 million each. From now on, we plan to continue with new kinds of efforts.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>CSR, CSV and SDGs are considerations of<strong> <a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/leadership/andrew_winston/same_different_some_thoughts_japanese_business">long-term corporate value</a></strong>. Do you agree with<strong> ‘<a href="https://www.sustainablebrands.com/news_and_views/new_metrics/renilde_becque/backcasting_roadmap_transformational_change">backcasting</a>’ — </strong>deriving what to do now from thinking about how it should be in the future?</p>
<p><strong>Nakata:</strong> The Daiwa Securities Group operates on a three-year, medium-term management plan. This may sound like short term-ism, but our company is obliged to operate in this way because we are a market-based business.</p>
<p>However, the medium-term management plan announced in May this year includes a perspective on what to do in the next three years, looking at what we expect six years after. The medium-term management plan plays an important role in conveying to our employees the direction and vision to which the company is aiming.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>The medium-term management plan is to clarify what you want to be. There is an idea of ‘integrated thinking’ that combines financial elements and non-financial elements. What are your thoughts on this?</p>
<p><strong>Nakata:</strong> It is mostly non-financial elements that form the financial value. Since securities companies are not producing things, the quality of human resources or the way of thinking is our foundation, and as a result it will create financial value.</p>
<p>I have been explicitly telling my company that ‘Quality is No. 1’ since I became President. I say that quality, which is hard to measure quantifiably, will lead to our financial value in the future.</p>
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<h2>Customer-oriented KPIs are top of the list</h2>
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<p><strong>Nakata:</strong> For the first time this year, we adopted Customer-oriented KPI as a group numerical target. Our top three KPI are Financial KPI, Performance KPI and Customer-oriented KPI. Since the idea of fiduciary duty became widespread, I totally agree with the FSA, which is trying to evolve customer-oriented business operations to be at the forefront.</p>
<p>Customer-oriented business will become sustainability initiatives at the end. Coexisting with society, it will surely lead to the sustainability and economic value of the Daiwa Securities Group itself. Internally, the employee satisfaction survey has been adopted as its monitoring indicator. Unless employees are satisfied with the company, we cannot provide products and services that satisfy our customers.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>Although we have had trustee responsibility in investment in the narrow term, we do not hear the expression Customer-oriented KPI.</p>
<p><strong>Nakata:</strong> We also introduced the ‘Daiwa NPS (Net Promoter Score<sup>®</sup>)’ to measure customer satisfaction. We measure customer satisfaction by using simple questions such as: ‘On a scale of 0–10, how likely is it that you would recommend this company to a friend or colleague?’</p>
<p>For the best result, this effort cannot be rushed, so we set up the NPS<sup>®</sup> introduction period to take one year. 14-15 of the 117 branches will execute the NPS for about one-and-a-half months at a time. We asked each branch to discuss how they will roll it out within the allocated time. We have appointed nearly 40 full-time staff specifically for this project. It will take one year for all the branches to complete their preparation, and we will roll this out around the next fiscal year.</p>
<p><strong>Kawamura: </strong>I think you are taking quite an aggressive approach as a Japanese financial institution. I look forward to seeing the results.</p>
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<p></div>
<p></p>

How to Be a Company Society Requires for the Next 100 Years

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