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  • 公開日:2017.05.10
  • 最終更新日: 2025.03.21
絶滅危惧の「ウナギ」テーマにSDGsを考える
    • 宮島 真希子

     一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク(SDGsジャパン)は5月24日、ニュー新橋コワーキング(東京都港区新橋2)で、「うな丼セットが届くまで~サステナブルな海と大地の活用方法とは~」を開催する。絶滅危惧種に指定された「ニホンウナギ」の資源管理などに注目しながら、イオンアグリ創造株式会社代表取締役社長の福永庸明氏、農学博士・海部健三氏を招き、持続可能な1次産業のあり方について対話を深める。

    このイベントは、SDGsジャパンが企画した「サステナブルストーリープロジェクト」の第1弾として実施する。このプロジェクトは、17の目標に関連した「具体的な問題」を取り上げ、スピーカーを招いたトークセッションをもとに、参加者との対話も深めて展開する。

     今回のテーマに「うな丼」を取り上げたのは、日本人の食生活・食文化に欠かせない食材でありながら、2014年6月にニホンウナギがレッドデータブックに登録され「絶滅の危険がある」と警告されたことがきっかけ。
     当日は、海洋資源としてのウナギの現状とその流通等に詳しく「わたしのウナギ研究」の著書がある中央大学助教の海部氏が「二ホンウナギがかば焼きになるまで」と題したスピーチを行う。
     また、福永氏は「お米と漬物とみそ汁と。日本の農業の現在と未来へのビジョン」と題し、同社が業務として取り組む日本農業の改革、課題解決について話をする。その後、企業・行政・市民団体など参加者がそれぞれの立場で「自分たちができること」を考える。
     イベントを企画したSDGSジャパンは「『海洋資源をいかにサステナブルに活用できるか』という課題を身近に考える素材として、ウナギをテーマに選んだ。SDGsの17の目標は、眺めているだけでは解決できない。1人ひとりが身近な問題として考えられるように、関心あるテーマを具体的に示し、『ストーリー』として提示することで、世界の課題を自分ごととして考えるきっかけにしてほしい」と話している。
     当日は19時から21時まで。参加費は無料。申し込みはフォームから。

    written by

    宮島 真希子(みやじま・まきこ)

    株式会社オルタナ オルタナ編集部。1988年から2010年まで神奈川県内の地方紙に記者として在籍。NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ等複数の非営利組織にてまちづくりに携わる。 オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(エコ・ソーシャル・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。

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