• サステナブル・ブランド国際会議2017~2020
  • ニュース
  • SB国際会議
  • 公開日:2018.05.28
  • 最終更新日: 2025.03.28
米シーザーズ、統合型リゾートのSDGsへの取り組み

SB 2018 TOKYO

3月に開催されたサステナブル・ブランド国際会議には、米統合型リゾート運営事業者「シーザーズ・エンターテインメント」のグウェン・ミギタ ソーシャル・インパクト・アンド・インクルージョン副部長兼最高サステナビリティ責任者が登壇した。同社は、現在約400軒のレストランとホテル、あわせて16万平米の面積のカジノを有する統合型リゾートで知られる。ミギタ氏は、統合型リゾートにおけるSDGsへの取り組みを説明した。(クローディアー真理)

従業員には満足のいくキャリア、顧客には行き届いたサービスを提供することのほか、責任ある資源の活用、活気あるコミュニティの構築の4つの規範がある。SDGsの中では、「すべての人に健康と福祉を」「働きがいも経済成長も」「住み続けられるまちづくりを」に向け、努める。

責任あるゲーミング(賭博)の促進は過去約30年間続けられており、対象は従業員と顧客だ。さらに気候変動、人身売買、ジェンダー平等、責任あるサプライチェーンにおける企業努力を重ねる。

環境に配慮した会議を行うよう企業側に促す「レスポンシブル・ミーティングス・アンド・イベンツ・サーティフィケーション」プログラムや、ホテル内の使用後の石けんといったアメニティを回収・リサイクルして、発展途上国に配布する「クリーン・ザ・ワールド」プログラムを実施し、環境面、倫理面での社会貢献を行う。

ダイバーシティの観点では、米国の東部チェロキー族が所有する3つの統合型リゾートの運営を約20年前から行っている。当時、東部チェロキー族は経済的に困窮し、糖尿病患者数も多かったが、同社の介入後、貧困や予防・治療可能な疾病の患者数共に激減したという。

現在では、この3つの統合型リゾートは東海岸最大の観光スポットとなり、年間400万人の来場数に達するまでに成長した。3500人の従業員のうち、1人を除き、経営陣は全員が先住アメリカ人。リゾートの発展と共に、先住アメリカ人独自の文化・言語は復興を遂げている。

Related
この記事に関連するニュース

人生100年時代をウェルビーイングに生きる――映画『104歳、哲代さんのひとり暮らし』
2025.04.11
  • ニュース
  • #ウェルビーイング
  • #人権
  • #ダイバーシティー
マイノリティが理由を問われることなく、当然に存在する公正な社会を目指して 一般社団法人fair松岡宗嗣 代表理事
2024.10.22
  • インタビュー
  • #ウェルビーイング
  • #人権
  • #ダイバーシティー
持続可能な生理用品「月経カップ」を普及させるには? 立命館大らプロモーション戦略を提案
2024.08.06
  • ワールドニュース
  • #ウェルビーイング
  • #ダイバーシティー
【アーヤ藍 コラム】第10回 障がい当事者が主体となって実現していく「自立」
2024.07.30
  • コラム
  • #ウェルビーイング
  • #ダイバーシティー

News
SB JAPAN 新着記事

SBTN、水産業向けガイダンスを発表 リジェネラティブな産業への転換を
2025.04.17
  • ワールドニュース
  • #リジェネレーション
  • #カーボンニュートラル/脱炭素
  • #生物多様性
aiESGが目指す「しわ寄せのない幸せな世界」 
2025.04.17
  • ニュース
  • #サプライチェーン
  • #AI
【ビジネスと人権コラム】第9回「攻め」の人権対応が持つ可能性(前編)
2025.04.16
  • コラム
  • #人権
自然の叡智に学ぶ「バイオミミクリー」に必要な3要素と導入事例
2025.04.15
  • ニュース
  • #イノベーション

Ranking
アクセスランキング

  • TOP
  • ニュース
  • 米シーザーズ、統合型リゾートのSDGsへの取り組み